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     医療・健康関係  (最終更新日 : 2003/04/10)
整体師: 中田 定和さん

整体師: 中田 定和さん (2003/04/10)
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氏名中田 定和
住所サンパウロ州 サンパウロ市
職業整体師
生年月日1935年8月21日
出身地兵庫県
渡伯年月日1961年8月(チチャレンカ号)


2000年6月

※なぜブラジルに来られたんですか。

 ブラジルに来た動機は、大学で教わった先生がブラジル通だったことから、思い立ったようにして渡伯したわけです。ちょうど田中角栄が総理大臣になって日本列島改造論の華やかな頃で、大学を出ても仕事がなくて、3年くらい海外に出てみようという気になったんです。帰る頃には日本も少しは景気がよくなっているだろうとと思いましてね。

※畑違いの整体を始めたきっかけとして何かあったのですか?

 最初から整体をやっていたわけでなく、いろいろな仕事をして最後は縫製業をやっていました。店と工場を持ってやっておたんですけど、なかなかうまくいかなくて、それでも25年間やりました。
 私が整体を教わった鈴木先生は同船なんですよ。気候に慣れるまで、自分ら家族と田舎にすまないかと誘われたんです。着いてから約一年半、家族の一員として彼の家で生活しましたが、いつまでいてもポルトガル語を覚えないということで先生の家を出たわけです。その間、鈴木先生が整体師ということはまったくしりませんでした。その後、たまたま博学で、整体をやられている人がいると聞いて会いに行ったら、鈴木さんだったんです。もともと自分は商売に向いていないと思っていましたし、景気もよくないし、さらにコロールプランなどもあって、運営資金もなくなったこともあり、店を売って、鈴木さんと一緒に治療にあったたわけです。

※整体の技術を覚えるのは難しいんですか。
 
 柔の筋もみという技術は非常によく効くんですけど危ない。効果は抜群なんですけど骨を触るので実地に整骨学をよく勉強しないとできません。特に解剖学、生理学の勉強をやっていかないとだめですね。
 僕の場合は、先生の所に行きながら整体の学校には通っていたわけですけど、学校だけではとても覚えられないということで、先生の家に泊まって住み込みで習いました。毎日毎日20人も30人も治療にあたり、先生の治療方法を実地に学びました。
 先生は読書が好きでよく読まれる方なんですがあまり書かない方なんです。それで、ちゃんとした療法を皆に覚えてもらおうと、僕が協力して、この「鈴木式柔療法」を作ったわけです。この2冊目の「腰痛の決め手 和柔整体 実践と理論」は僕がさらにいろいろ工夫して作った本です。 整体の本は日本にもありません。
 西洋医学というのは薬と注射と手術ですね、一方、東洋医学はのいいところはできるだけ薬をのまないで手で直します。西洋医学と東洋医学をミックスしてやれば新しい医学の道が開けるんじゃないかということで、この本を書き始めたわけです。

※この本の題名は腰痛の決め手ですが、何故この名前をつけたのですか?

 動物の中で二本の足で歩くのは動物だけですから、そういう意味において人間ほど病気にかかる動物はいないと思います。というのは、二本足で歩くものだから骨盤がずれるんです。この本にも書いてありますけど、骨盤がずれるといろいろな病気になります。ですから病気になると骨盤だなと感じるようになると腰痛患者は半分に減ってしまうと思います。この本を5回よめば病気にはならないよと患者さんには言っていますよ。ははは。

※ということは整体でたいていの病気は治ってしまうのですか?

 僕の整体に関する信念は、「整体をさけては人間の身体の治療はできない」、つまり人間50年60年の間に身体がゆがんできますから、整体をして生まれたばかりの赤ちゃんの身体に戻すというのが目的なんですよ。というのは生まれたばかりの赤ちゃんの身体は100%きれいな身体ですからね。そういう意味においても局部治療はだめなんです。体全体を治さなければならないんです。
 こんなことばかりしていますから、僕は電話で話して、だいたい患者さんの具合がわかります。

※じゃ、僕と話していてすでにどこが悪いかわかるわけですか?

 わかりますよ。患者さんが来ると歩き方からすでに見ていますから。
うちの家内と近くの公園に散歩にいくんですけど、あの人は腰が悪いとか、何センチずれているとか、あの人は3ヶ月くらいしたら痛くなるよ、とかいうと散歩にきてまで仕事の話をするなと怒られます。
 歩き方と顔色で大体わかるんです。だからあまり患者さんに聞かないんです。治る人は何回来てくださいといいますし、治らない人は治せませんとはっきりいうんです。

※生まれつきの整体の才能があるんですね。

うーん、まーねー、やっぱり変わっているからね。日本にいったりして勉強をかなりしましたし、努力もしましたから。

※最近の若い人の身体はどうですか?

 身体を触るとその人の寿命がすぐわかるんです。もちろん遺伝ということもありますが・・・。みなさんにいいたいのは骨盤が正位置にあって脊柱がまっすぐしていて、食べ物に気をつけること! 肉と野菜をいつもバランスよく食べることが非常に大切です。今の若人はハンバーガーやコカコーラをよく食べますがこれが一番悪いんです。清涼飲料水をたくさん飲むと骨によくありません。
 日本の若者を見ているとひ弱いような気がしますね。昔と食べ物が違いますから、健康という意味においてはこれからの人は弱いんではないでしょうか。例えば今若い人は骨をすぐおるでしょ。
 平均寿命は長くなるといいますが、僕は反対じゃないかと思います。というのは非常に医学が発達していますから、治療しなければ3日で死んでしまうような人でも現代医学を使えば1ヵ月でも2ヶ月でも生きることが可能かもしれません。でもそれはあくまでも延命するだけで、回復するわけではありませんからね。人間の身体は、助かる人は助かる、死ぬ人は死ぬんですよ。薬だけで生かされているっていうんでは、むしろかわいそうではないんですかね。

※この技術を次の世代に是非残していっていただきたいですね。お子さんに跡を継がせる気はないのですか?
 
子供は3人いますが、2人の息子は職業軍人なんです。軍人は退職するのが早いんで、退職したらパパイの仕事をやってみたいな、と言っています。でも、これは本当に好きならできますが難しいですね。こういうのは親子2代続きませんから。
 整体をさけては根本治療はできないと思っています。今後はできれば無料で人を育てていくようなことをしていきたいと考えています。


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