移民百年祭 Site map 移民史 翻訳
ブラジル日和
     2006年ゲスト・アーカイブ  (最終更新日 : 2007/01/06)
Vol.020 「ある勝ち組の告白」 松本善方さん

Vol.020 「ある勝ち組の告白」 松本善方さん (2006/01/17) 放送:2006年1月12日(木) ブラジル時間 9:36 ~ 11:36(1:39)
出演:松本 善方(ゲスト)、高橋晃一、大久保純子、

 リベルダージ商店街の小さな古いショッピングギャラリーの一角で、タイムスリップしたかのような空間がある。小さなスペースに座り、雑誌に囲まれ、コツコツと時計を修理している。それが今回のゲスト松本善方(まさお)さん88歳である。時々この小さな時計修理屋の前に大柄なブラジル人男性が座っている。小柄な松本さんが「もしや、いじめられているのでは…」と思って、 思わず立ち止まってしまう。
 が、心配は無用だ。何を隠そう松本さんは剣道の達人。大柄なブラジル人は弟子たちである。時に武士道を語り、時にブラジル人に漢字で名前を書いてあげたりしている。
 実は、「彼は勝ち組だ」という噂を聞いていた。ブラジルで言う「勝ち組」とは第二次世界大戦後十年ぐらい経っても日本が負けたとは信じずに「勝った」と信じていた人々のことだ。戦前移民の8割から9割が勝ち組だった。そこに「負け組=認識派」と呼ばれた人々を勝ち組の強硬派が負け組の人を殺傷する事件も起き、ブラジル日系社会では長くナイーブな問題とされていた。
 今回、自ら「勝ち組」と称すゲストをお迎えし、どんな話が飛び出すのか内心ドキドキであった。しかし、その温和な話から松本さんはとても純粋で真面目な方で、当時の教育をきちんと受けていた人ならば、天皇を崇拝するのはとても自然で当たり前のことだったのだということが伝わってきた。ある意味では、日本では今や聞く機会の少なくなった話なのかも知れない。そんな信念を感じさせるお話である。

それでは聴いてみましょう。
http://brasil-ya.com/radio/20060112.mp3


上へ / 次のページへ

BB企画 :  
E-mail: Click here
© Copyright 2024 BB企画. All rights reserved.