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ブラジル日和
     2006年ゲスト・アーカイブ  (最終更新日 : 2007/01/06)
Vol.023「樺太生まれ、ブラジル育ち」 新国良二さん

Vol.023「樺太生まれ、ブラジル育ち」 新国良二さん (2006/02/14) 放送:2006年2月9日(木) ブラジル時間 09:28 ~ 11:13(1:44)
出演:新国 良二(ゲスト)、高橋 晃一、大久保純子


 初めて放送中に目頭が熱くなる場面があった。「絶妙な音楽の挿入だった」と褒められたタイミングは、実はゲストの目に光るものがあった時だった。
 ブラジルに来られた方は開けっぴろげだ。日本では世間体からか、身内の恥のようなことは、なかなか話さないことが多い。
 だが、ブラジルという風土がなせる技か、皆がその呪縛を乗り越え、複雑な家庭環境や貧しかった頃のことを話してくれる。
 新国さんも来て早々に「ご紹介の肩書きは?」と尋ねると「百姓ですよ」と笑顔で答えてくれた。
 2月7日が北方領土の日だからという訳ではないが、今回のゲストは3歳まで樺太で育ち、その後、日本へ戻ってから、13歳でブラジルへ来られた。
 日本で樺太に抑留された経験をお持ちの方が、こうしてブラジルで話してくださる機会がどれだけあるだろう?
 新国さんは現在58歳だが、88歳の母親と子孫のためにブラジルで本格的な日本間を建築した。
 「学問がないですから」とおっしゃる新国さん。とはおっしゃっても日ポ両語を操り、今や苗木を販売する会社社長である。
 そして、話を聴きながら「もしもこの方が満足する学業を終えていたらどれほどのインテリになっていたかと」想像して、仕方がなかった。
放送終了後、ゲストの方に書いてもらうノートに『私みたいに貧乏から必死に解放されたいと半生を過ごして来た者とは、皆さん境遇が違うんだな』と書かれてドキッとした。
 これからもご指導を仰ぎたい先輩移民のすばらしい話である。

それでは聴いてみましょう。
http://brasil-ya.com/radio/20060209.mp3


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