移民百年祭 Site map 移民史 翻訳
ブラジル日和
     2007年ゲスト・アーカイブ  (最終更新日 : 2007/12/26)
Vol.056 「被爆、1人息子の死を乗り越えて」 戸野多美代さん

Vol.056 「被爆、1人息子の死を乗り越えて」 戸野多美代さん (2007/01/15) 放送: 2007年1月6日(土) ブラジル時間 10:39~12:49(2:09) 日本時間 21:39 ~ 23:49(2:09)、ダウンロードはゲストコーナの みの1時間11分19秒です。
出演: 戸野多美代(ゲスト)、大久保純子、高橋晃一(協力)

実は戸野さんをインタビューしたのは2度目である。2年前、ブラジル北部アマゾン地方のベレンへ行った際、邦字紙のインタビューでお話を伺った。
戸野さんは昭和5年広島生まれ、15歳で終戦を迎え、被爆者である。が、2年前に話を聞いた時は日本へ帰っていなかったため、「被爆者手帳」を持っておらず、一切の援助を受けたことが無かった。関係者の努力で、2006年訪日を果たし、41年ぶりに被爆者手帳を取得し、いくばくかの補償を受け取れるようになった。
被爆の話、トメアスー植民地でピメンタ(胡椒)栽培をしたが、病気が入り、移動せざるを得なかった話、サンパウロ州リベロン・プレットで野菜作りをした話、モジ・ダス・クルーゼスの教会で住み込みの仕事をした話、1人息子を事故で亡くした話。どれ1つとっても決して「幸多き人生」とは言い難い。
にもかかわらず、戸野さんは笑顔で淡々と自分の人生を等身大で語ってくれる。
現在はベレンにある汎アマゾニア日伯協会内にある図書館で働いている。「戸野さん、この本面白かった ?」「誰々の本あるかな ?」そんなさまざまな利用者の質問にきびきびと答える。その読書量、記憶力はすごく、とても76歳とは思えない。
どうしてこんなに記憶力が良くて賢い人の人生がこうも大変だったのだろうと、聞いている方がその人生のいたずらに解せない思いに駆られ、怒ってしまう。
ゲスト出演者に書いてもらう一筆で戸野さんはこう書いて下さった。「今までの事をこころよく話せましたので良かったと思っています。これからも皆さんと仲良くしていきたいと思っています」。人生のいたずらに怒った心を本来、怒るべき当本人の戸野さんになだめすかされたような気がする。
「人間、かくあるべき」。またひとつ何かを学ばせていただいたインタビューの1つである。

それでは聴いてみましょう。
http://brasil-ya.com/radio/20070106.mp3


上へ / 次のページへ

BB企画 :  
E-mail: Click here
© Copyright 2019 BB企画. All rights reserved.