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     2011年ゲスト・アーカイブ  (最終更新日 : 2012/01/09)
Vol.150「日本で造り酒屋、ブラジルで漬物屋さん」 高木正親さん

Vol.150「日本で造り酒屋、ブラジルで漬物屋さん」 高木正親さん (2012/01/09) 放送:2011年12月22日(木)ブラジル時間 11:28~15:14(3:46) 日本時間22:28~02:14(3:46)、ダウンロードはゲストコーナのみの1時間06分15秒です。
出演:高木正親、松本浩治、大久保純子

 今回はサンパウロ市近郊の町・スザノへお邪魔し、インタビューとなった。高木政親(まさちか)さん(61、長崎)は1969年に創業し、漬け物をはじめ、かまぼこや豆腐などの日本食品を製造販売しているブラジル地場企業の高木醸造食品有限会社の取締役社長。10年ほど前に息子さんに経営権を譲り、今はスザノの邸宅で悠々自適な生活を送っている。途中、お孫さんのヒデキ君や奥様のアリセさんも加わり楽しいインタビューとなっている。
 高木家は先祖代々、長崎県で造り酒屋として発展。父親の政明さん(94年に75歳で死去)は、10代目杜氏(とうじ)として戦前に満州に渡り、同地で日本酒、酢、みそなどを製造販売し、「ゼロ戦1機分の金を貸すことができるほど儲けた」という。戦後、日本に引き揚げ、闇で酒類などを販売していたが、日本の生活が合わず、ブラジルに移住。57年9月、オランダ船の「ルイス号」で、祖父母や両親と共に当時7歳の政親さんら子どもたちも渡伯した。
 最初は聖州プロミッソンの前田農場でのコーヒーのコロノ(契約農)、イタケーラでの農業生活を経て、3年後にはリベイロン・ピーレスに転住。同地で「さくら」という銘柄の日本酒を製造販売していた人から61年から引き継ぎ、父親の政明さんは「ふじさくら」という辛口の日本酒を製造販売。「ふじさくら」は現在のビール瓶(大瓶)の大きさで市販され、聖市ジャバクアラ区にあった料亭「青柳」などにも卸されていたという。当時11歳の正親さんも麹作りを手伝った。
 その後、中央市場で働く正親さんが持っていく弁当に入った祖母ハツメさんの手作りの漬物がおいしいと評判となり、漬け物を販売するようになった。これが当たり、68年には政親さんと父親がスザノに漬け物製造会社を立ち上げ、翌69年に現在の高木醸造食品が設立された。現在は漬け物の他にちくわや蒲鉾、豆腐なども製造販売し、ブラジル地場産の日本食材ブランドとして有名だ。

それでは、以下のリンクをクリックしてお聴きください。
http://brasil-ya.com/radio/20111222.mp3


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