移民百年祭 Site map 移民史 翻訳
熟年クラブ連合会
     活動報告  (最終更新日 : 2019/02/15)
2007年2月号

2007年2月号 (2007/02/12) 胸熱くなるふれあいセミナー

 一月十七日に行なわれた「日本語ふれあいセミナー」の生徒さん百六名と、老ク連の会員さん四十五名、他にスタッフを合わせると百七十三名の交流会は、一時間程の短いものであった。
 会場の静岡県人会館は人で溢れ、動ける空間がわずかしかない。会場の音響は使えないとのことで、老ク連役員さんの音響機器を借りることになっていたが、到着が遅れ、少し残念だった。
 ふれあいセミナーの先生から「生徒たちが歌を歌いますから」との言葉。「♪ふるさと」他二曲が、緊張した表情とは違って、発音のしっかりした、のびのびとしたメロディーで館内に響く。生徒さんたちの清らかな歌声。子供の頃に歌った懐かしい曲。私の胸にジーンと伝わって目頭が熱くなった。
 老ク連会員さんとの打ち合わせの時間もなく始まった交流だったが、恥ずかしいと思う気持ちをなくし、ふれあいを深めるレクリエーションをと、一分間の自己紹介ゲームをした。
 また、小グループに分かれての対話は、それぞれどんな内容だったのだろう。あるグループでは、会員さんが生徒の名札を見て、同船者に同じ名前の人がいたと話しているうちに、生徒の祖父と分かって不思議な縁で驚いたとか。
 参加された会員さんのやさしい気持ちが、各グループとも生徒さんにも伝わったのだろう。
 お誕生月集まりのダンスや肩を組んで身体をゆらして歌った 「♪さよならみなさん」「♪またあいましょう」等で、どんどん生徒さんとの距離が近くなった。
 さらに、生徒さんからのお礼のあいさつでは、参加者の多くの方が胸を熱くされたことだろう。「日本人って素晴らしい民族なのだ!」との思いを強くすると共に、「子供たちに私たちが何をしてあげたらいいのだろう」子供たちが、いとおしく思えたのは私だけではなかったのではないだろうか。参加者の皆さんありがとうございました。

子ども達からのお礼の言葉
ふれあいセミナー生徒だいひょう 太田成二・レアンドロ
 おじいちゃん、おばあちゃんお元気ですか。
 きょうは私たちふれあいセミナーメンバをまねきいただきありがとうございました。
 みじかい時間でしたがみなさまにお会いできて、いいおもいでをたくさん作ることができました。
 ありがとうございました。
 日本から何もわからないブラジルに来て、いままでどんなにつらいことやかなしいことがあったことでしょう。 みなさんががんばったおかげで今の私たちがいます。こころからかんしゃしています。 これからも今までよりもっと、私たちのおじいちゃんやおばあちゃんをたいせつにしたいとおもっています。
 どうか、いつまでもお元気でよいことがたくさんありますようにとおいのりいたします。(原文のまま)


~ふれあいセミナーに参加して~

一期一会
サンパウロ中央老壮会 纐纈蹟二(喜月)
 一月十七日、全伯とボリビアの日本語学校から少年少女たちと、老ク連の有志との交流を静岡県人会館で行った。生徒達と教師引率者、そして老ク連の会員が会場一杯に手を取り合い、輪になって楽しいひと時を過した。
 まず最初の生徒全員による、懐かしい唱歌の大合唱に目頭が熱くなった。
 司会進行は日本からボランティアで活躍中の宇野妙子先生。慣れた司会で老人と子供の交流がスムーズに発展していく。
 中程で老人一人に対し子供三人ほどの対話の時間となった。幼いが、体格は老人たちより上背のある子供である。向かい合っての話の種は全然無くしばらくは無言であった。私たちは話のきっかけを作るべく、両親は健在か? 学校の先生は好きか? おじいちゃん、おばあちゃんはいるか?等と聞くと、ハキハキと日本語で返事をしてくれた。
 彼らに私が言ったのは、今のうちに日本語をよく勉強して、しっかり覚えておくことだが、高校やその他の上級の学校に進学したり英語やフランス語などが科目に入ってくると、そちらだけで一杯になり、日本語から遠ざかってしまう。中には日本語を忘れてしまうケースもある。しかし、大学を卒業して、日本へ留学する機会を掴むことが可能になると、六年も七年も遠ざかった日本語を使用せねばならなくなる。その時、日本語を一生懸命勉強した者は思い出すことができるが、全然習っていないとそれができない。「日本から奨学金を受けるぐらいの目的を持って頑張りなさい」と激励したつもりである。
 私は書道をやっていて、お手本の一つに「一期一会」という言葉がある。これは私が大好きな言葉で「一生のうちにたった一度しか会う事の出来ない人に対しても心から誠意を尽くせ」と言う意味だと解している。今回の交流会はまさに一期一会の縁(えにし)である。おそらく二度と相まみえる事は無いかも知れない。そんな出会いではあるが、私なりに出来る限りの意を尽くしたのである。
 お別れの歌を歌い、老人達の作った長いアーチを潜って子供たちはバスに乗り込んだ。僅かな時間の交流ではあったが、善意の実を結んだと確信した。次の世代を担う子供たちの将来を大いに祝福して、大型バスで帰る子供達に手を振って見送った。そして訳のわからぬ熱い涙が込み上げたのである。

生徒たちに感涙
モジ中央日会老人部 西丸俊子
 去年の暮、十二月の老ク連代表者会議に出席した折、日本語学校の生徒さんがブラジル、パラグアイ、ボリビアから生徒、世話人全部で百五十人程がサンパウロへ集まって、色々な体験をする中で、自分たちのルーツであるお年寄りとの交流という部門に「ぜひ参加して下さい」と言われました。
 ちょうど十六日がモジ老人部の役員会でしたので、大勢来て下さいと伝えました。役員と一般の人で、モジからは合計七人の人が行ってくれることになりました。七人揃って九時十分前に着き、三台のバスに分乗した生徒達をお迎えしました。子供と聞いていたので、小さい子供を想像していましたら、十三歳から十七歳の青年で、体格もしっかりしていて、男子生徒は見上げるほど大きく、女子生徒は皆とてもきれいな娘さん達でした。
 挨拶の日本語もしっかりしていて、小さい頃から日本語学校で勉強していたのだなぁと感心しました。女子が六十三人、男子四十三人、ボリビアから八人、老ク連から四十五人と広い会館が一杯でした。
 内容は子供達が「♪ふるさと」などを上手に歌ってくれました。私たちは老人クラブの歌を一番だけ歌いました。日本語センターの日下野先生の挨拶があり、老ク連からは内海副会長の挨拶がありました。
 その後、お年寄り一人に三人から五人の生徒さんが組になって話し合いました。年齢とか、住んでいる町の話とか、近況などを聞かせてもらいました。私が話した五人は皆四世でした。子供達からは私に「一世ですか?」とか、「苦労しましたか?」「ポルトガル語は解りますか?」などの質問をされました。私は「貴方達は日本へ留学や研修で行かれると思いますので、今後もしっかり日本語を勉強して、ブラジル国の発展に尽くして下さい」と話しました。その後、誕生月の歌を歌い、一月から十二月までの生れた月の人が中央に出て、音楽に合わせてステップをして丸く回りました。全員で三重の輪になり、腕を組み、身体を左右に揺らしながら歌いました。その間に「ミニタオル」のマスコットを生徒達からお土産として頂きました。最後に子供達からのお礼の言葉があり立派な日本語で挨拶してくれました。私は胸にぐっと来て、目頭が熱くなりました。さようなら皆様の歌を歌って、私たち老人が背の低いトンネルを作り、そこを大きな生徒さん達がかがんで潜り抜けていきます。この生徒さんの中から、ブラジル国に貢献する人がきっと出てくるだろうと頼もしく感じました。最後に老ク連の五十嵐さん、ふれあいセミナー実行委員長の挨拶があり、私たちとの交流は終わりました。生徒さん達は次の目的地へとバスで出発しました。
 このような経験は私は初めてでしたが、子供さん達から元気を頂いて、もっと頑張ろうと思いました。こうした貴重な体験も老ク連に所属していなければ出来なかったと、感謝しつつ、帰路につきました。ありがとうございました。


宇野先生をお招きして

ツパン老ク寿会 堤博志
 この度、宇野先生、上原事務局長をツパン老ク寿会の一月例会にお招きでき、会員一同感激でした。
 サンパウロ市より五三〇キロ離れているツパンまでは、若い者でも大変です。お疲れ様でした。
 宇野先生の御講話は、阪神淡路大震災で沢山の子供や人命が奪われた悲惨なお話で、拝聴させて頂きながら、胸が熱くなり、涙が出ました。その点、ブラジルは地震も台風もなく、自然の恵みを一杯頂いている国で、私たちは幸せ者であると思いました。
 レクリエーションも爆笑の中でのゲームが盛りだくさんで、脳体操や手の指運動、顔を手の平で撫でながら別の手で腹を軽く叩くなど、速度が速くなると難しく大騒ぎ。色々と教えて頂き、童になった感じでした。深呼吸をして「あー」と声を出すというゲームの中ではすごく声が続く人もいてびっくりしました。その人はカラオケをしている人で、肺活力のすごさに会場の人々は驚きでした。
 また、「笑いなさい」とも教えて頂き、残った人生を楽しく、笑み多き人生となるよう努めていきたいと改めて思いました。
 どうぞ、貴重なお話を下さいました宇野先生、遠方よりお越し下さいました上原事務局長、お体にお気をつけて下さい。また、宇野先生にあられましては、日本へ帰国されるまでどうぞ元気で活躍され、再びブラジルへお招きできますよう念願しております。


森山先生の健康講話を聴いて

モジ中央日会老人部 貞松君江
 モジ中央日会老人部、二〇〇七年一月の第一回目の例会には森山雅和先生をお迎えしてお話を聞くことが出来ました。
 森山先生は、サンベルナルド市で空手を教え、健康太鼓を主催し、老ク連本部においては、指圧、針、灸治療をしています。
 今回は老人の健康法についてのお話でした。人に好かれるように、人を喜ばせるように心掛ける事が大切であるという事や生き甲斐を持って生活する事、ストレスなど病気の原因を作らないようにする事などを話されました。
 特に冬場、夜寝る時には喉、肩を冷やさないように薄いタオルを首に掛けるだけで、風邪などの万病の予防になる事。夜中にトイレに起きた時には必ずカーディガンなどを羽織るようにする事。老人には体温の急激な変化が一番悪いという事を話されました。 
 また、寝たきり老人にならないための足指のリハビリテーション、茹でコンニャクの温湿布の活用、芋パスタの湿布方法やマッサージの仕方を説明したプリントを下さいました。
 お互いにこれからの余生を毎日元気に明るく過していきましょう!


前のページへ / 上へ / 次のページへ

熟年クラブ連合会 :  
Rua. Dr.Siqueira Campos, 134, Liberdade, S?o Paulo, Cep:01509-020, São Paulo, Brasil
Tel: 11-3209-5935, Fax: 11-3208-0981, E-mail: Click here
© Copyright 2024 熟年クラブ連合会. All rights reserved.