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熟年クラブ連合会
     活動報告  (最終更新日 : 2019/02/15)
2010年12月号

2010年12月号 (2010/12/09) 二〇一〇年の終わりに

 今年も残り少なくなりました。そこで、老ク連の今年を振り返ってみます。
◇老ク連三十五周年を迎える
 今年一月の改選で五十嵐司副会長が新会長に選出されました。五十嵐会長体制一年目の今年は老ク連三十五周年という節目の年でもあり、八月には老ク連サロンで記念式典が行われ、長寿会長の表彰も行われました。今年度の目標は、会員増加ということで、会長も積極的にPR活動を行っております。そんな中、サン・ベルナルド松寿会の復帰、うるま老壮会の誕生はうれしいニュースです。
◇第一回地蔵祭り
 移民百周年を記念して老ク連で作ったお地蔵様の第一回地蔵祭りも八月に行われました。南米浄土宗別院日伯寺の石川聖教導師が講演及び地蔵供養を行い、講演では「キリスト教と仏教~神超越と内在について」を話されました。先没会員の法要では、出席者全員が焼香。この行事は日本各地でも八月に行われており、老ク連でもこれから毎年行う予定となっています。
◇恒例行事つつがなく実施
 二十五回目を迎えたゲートボールふれあい大会や三十四回目となる老ク大会&芸能祭、さらに十六回目を数えるカラオケ大会といずれも大きな問題もなく終了しました。
 七月に行われた県連主催の日本祭りにも二日間参加し、売り上げもまずまずで関係者一同は胸をなでおろしました。老人週間は毎年九月の終わりか十月の初めに行われていましたが、今年は会場の都合で、十月の終わりに開催されました。恒例の年二回のビンゴ大会は皆様の協力で賑やかに開催されました。また、今年の旅行はリベロン・プレット壮寿会との親睦交流が行われ、オリンピア温泉へも立ち寄りました。
◇外部からの援助
 前記の行事開催に付き、今年もサンタンデル銀行(前レアル銀行)から多額の援助を頂く事ができました。私達が行う行事はすべて日系人対象とはいえ、観客も会員の参加者も年々減るばかりです。文協という大きな会場で華やかに出きるのもこの支援のお陰で、感謝に耐えません。
 また長年にわたり無料診療をして下さっている遠藤医博やゲートボール連合の役員の方々など大勢の関係者の皆様のご協力にも心から御礼を申し上げます。
◇教養教室も充実
 老ク連で現在開かれている教養教室は、健康体操、練功体操、コーラス、カラオケ、民謡、舞踊、カラオケダンス、俳句、書道(二種類)、絵画、百人一首、花合わせ教室、ポルトガル語教室、川柳教室と全部で十五教室あります。
 文化教室は脳の活性化とボケ防止に非常に有効で、また、体操の教室は会員の健康促進維持に非常に役立っており、皆さん楽しんでやっています。なお、今年から森ニウダ先生による鍼・マッサージも加わり、会員の健康に一役を担っています。
◇与古田シニアも活躍
 JICAから派遣されているシニア・ボランティアの与古田徳造先生は今年で二年目を迎えました。今年はプラッサ・ダ・アルボレ、モジ・ダス・クルーゼス、アチバイア、イタペチニンガ、ジュンジアイ、ビラ・ソニアなどの近場からバウル、オウリンニョス、リベロン・プレット、バストス、レジストロなど遠方まで各クラブから要請があり、多くのクラブへ指導に行きました。また非日系の団体や外部団体にも積極的に出張し友好を深め、日本文化の紹介の一助となってくれています。来年八月には日本に戻りますが、残り少ない半年間、ぜひ皆様からのお声賭けをお待ちしています。
◇大切な方々が逝く
 いつも細やか気配りと明るい笑顔で生徒を牽引し、大変親しまれていたコーラス教室の指導者であった三木八重子先生が突然の自動車事故で逝去されました。後任には小野寺七郎先生を迎えています。また、老ク連の生みの親とも育ての親ともいえる元援護協会事務局長の小畑秀明氏もお亡くなりになりました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。


第16回親睦カラオケ大会開催

 十一月二十八日(日)文協記念大講堂において、第十六回老ク連親睦カラオケ大会が行われた。
 実行委員長は小坂誠副会長で、今年も第一部、第二部とあり、出場者は総勢百八十五名に上った。カテゴリア別では、やはりESP(スペシャル)が一番多く六十八名で、次にEXT(エストラ)で三十五名。新人は今年八名も出場した。
 審査員長に石原正子先生、審査員に島田オルランド先生、菊池えつ子先生の三名、司会は田巻夏枝先生だが、今年は舞踊教室の先生でもあり老人クラブ連合会の文化理事の玉井寿美子先生が式典までの司会を担当し、昼から田巻先生に司会を交代した。
 式典は午前十一時十五分から始まり、サンタンデル銀行の清水オリジオ取締役、老ク連の朝枝定顧問、五十嵐司会長、小坂誠実行委員長、審査員三名が舞台に登壇。
 五十嵐会長は挨拶で「子孫に歌を通じて、我々の心を伝える事が大切」と述べた。また 清水氏は南米銀行時代から銀行生活が四十五年になることに触れ「親睦ということで、皆さんの歌を今後も聞かせてほしい」と述べた。今年七十一歳になる審査委員長の石原氏は、「皆さん、若々しい声で歌ってらっしゃいます。来年からは私も老ク連の仲間入りをさせてもらいたいと思います」と祝辞を述べた。
 式典後カラオケ大会が再開され、夕方の六時半すぎに全プログラムを終了した。また入り口のバザー会場は常時人で賑わっていた。

カラオケ大会の入賞者は次の通り。
新人
1位 原田妙子 (90歳)ジュンジアイ睦会
2位 山村洋子 (68歳)レプレーザ高砂会

1位 内山秀子 (66歳)生涯現役クラブ
2位 宮原和江 (73歳)レプレーザ高砂会
3位 森山千代子(74歳)アチバイア清流クラブ
A―1(82歳以上)
1位 遠藤菊子 (91歳)プ・アルボレ老壮会
2位 野村康  (84歳)サンパウロ中央老壮会
3位 藤田馥子 (87歳)インダイアツーバ親和会
4位 武田久夫 (82歳)ビ・ソニア老壮クラブ
A―2(80~81歳)
1位 中島澄美江 (81歳)カンピーナス明治会
2位 前田美智子 (80歳)サ・アマーロあおぞら会
3位 梅田正紀  (80歳)インダイアツーバ親和会
A―3(76~79歳)
1位 河原五月  (78歳)ビ・ソニア老壮会
2位 小坂 誠  (76歳)イタケーラ寿会 
3位 滝上八重子 (78歳)サ・アンドレ白寿会
4位 青柳ます  (78歳)スザノ福栄会
A―4(75歳以下)
1位 高尾憲一  (69歳)ジュンジアイ睦会
2位 中川浩巳  (74歳)ピニェィロス親睦会
3位 平沢万里子 (70歳)ジュンジァイ睦会
4位 相良澄江  (73歳)インダイアツーバ親和会
ESP―1(82歳以上)
1位 玉井寿美子 (85歳)サンパウロ鶴亀会
2位 吉住繁造  (85歳)ジュンジアイ睦会
3位 緒方 甚  (83歳)ジュンジアイ睦会
4位 田中千英子 (83歳)イタケーラ寿会
ESP―2(76~81歳)
1位 山下米子  (77歳)カンピーナス明治会
2位 上原菊江  (76歳)ジュンジアイ睦会
3位 佐々木恵美子(77歳)ビラ・ソニア老壮会
4位 豊田トミ子 (80歳)イタペチニンガ千歳会
5位 笹原モトエ (81歳)プ・ダ・アルボレ
ESP―3(75歳以下)
1位 松本ネイデ (56歳)サン・ベルナルド松寿会
2位 井尻春美  (72歳)アルジャ親和会
3位 大江清子  (75歳)リ・ピーレス錦友会
4位 王福全   (74歳)サンパウロ中央老壮会
5位 井戸朝江  (71歳)みずほ福寿会
EXT―1(81歳以上)
1位 長友久子  (84歳)スザノ福栄会
2位 植原ミサヲ (81歳)インダイアツーバ親和会
3位 荒木 豪  (85歳)ジュンジアイ睦会
4位 神吉はるみ (81歳)カンピーナス明治会
EXT―2(61~79歳)
1位 高田洌  (67歳)イタペチニンガ千歳会
2位 小泉正雄 (76歳)サンパウロ中央老壮会
3位 菅沼政子 (75歳)イタケーラ寿会
4位 伊井一枝 (69歳)サ・アマーロあおぞら会
5位 坂本満子 (78歳)リ・ピーレス錦友会
6位 大坪正之 (66歳)サン・ベルナルド松寿会
S・EXT
1位 幸内徳太郎 (92歳)サンパウロ東部紅葉会
2位 長谷川君代 (67歳)ジュンジアイ睦会
3位 山本茂   (83歳)パ・コンチネンタル寿会
第二部
AB
1位 野村康   (84歳)サンパウロ中央老壮会
2位 遠藤菊子  (91歳)プ・ダ・アルボレ老壮会
ESP―1(78~85歳)
1位 玉井寿美子 (85歳)サンパウロ鶴亀会
2位 国吉松子  (81歳)ピンニェイロス親睦会
3位 玉田伯夫  (82歳)アルジャ親和会
4位 大貫ルイス (79歳)サンパウロ中央老壮会
ESP―2(75歳以下)
1位 松平和也  (73歳)名画なつメロクラブ
2位 賀集綾子  (73歳)ピンニェイロス親睦会
3位 大坪良子  (75歳)サン・ベルナルド松寿会
EXT&S・EXT
1位 内田猛   (79歳)サンパウロ中央老壮会


与古田先生を再びお迎えして

インダイアツーバ親和会 早川正満
 我がインダイアツーバ親和会は二か月に一度だけの、それも親和会誕生会と銘打っての集まりだ。十月二日は朝から大雨となり、シチオ(農場)からの出席の私はそれでも定刻前に着いたのだが、すでに与古田先生がお見えになって、メーザ(テーブル)作りを手伝っておられるのには驚いた。
 そして「いやぁ、イヤー」と旧知の間柄のようにあいさつをした。先生は二度目の来会だったのだが、親和会とは長い付き合いのような雰囲気が出来上がっていた。
 我が女会長の今西さんはすでにご存じで、我々が知らなかっただけで、当日はいつにもないご馳走がメーザ(テーブル)に盛られたのは言うまでもない。
 「老人会に入りませんか?」とただ言っても誰も耳を傾けないので、方法をちょっと変え、「今の親和会は日本語会です。日本語族の方、集まってきませんか?」と誘った所、与古田先生の来会の日、「私は日本語族の一人です。今日からお仲間に入れて下さい」と新会員の入会を先生にご披露できたのはとても良かったです。
 今の日本は第二の維新と思えるようなグローバリゼーションの中で戸惑いがちだが、異国での日本人は、日本に住んでいる日本人よりもずっと国際化の先端を歩んでいる。そんなことを与古田先生のような立場の方がよく見て感じて下さることは、我々移住者の力となる。
 伯国滞在中はご指導だけでなく、移住者たちの生活や活動もよくご覧になってお帰り下さい。与古田先生がインダイアツーバに二度もご来訪下さいました事を会員一同心より感謝している。


長寿の秘訣は…

リベイロン・ピーレス錦友会 中馬淳一
 錦友会十一月例会に与古田先生をお迎えしての私の感想です。
 先生は当日、「百歳以上生きるには」と題してお話をされました。
 まず、沖縄が世界一の長寿県であるのは、第一に日常の食生活に豚肉と昆布、それに野菜を混ぜて煮て食べているのが良いとの事。毎日、野菜を欠かさず食べることによって、食物繊維がコレステロールの吸収を遅らせるので、「色々な色の濃い野菜を食べるように」と言われました。
 特に豚の脂肪はひざやひじの関節に潤滑油の役割をするとの事。当地ブラジルでは移住日本人が各地で野菜を作り広めたので、野菜は簡単に入手できる利点があり、豚肉も牛肉より割安です。我々年寄りは野菜と豚肉を一緒に煮て食べることが長生きに通ずるのだと痛感しました。
 そして長寿要因の第二は気候、第三は人との交流の大切さを話されました。
 皆さんもこれを実行して、人と人との輪を大切に、ほがらかに一日を過ごし百歳を目指して生き抜こうではありませんか。以上で私の感想を終わります。
 最後に与古田先生に心から御礼を申し上げます。ありがとうございました。


新入会員勧誘で思いついた事

グワラニー桜クラブ 東野外喜雄
 数ヶ月前から老ク連では新会員の勧誘に力を入れることを決定しました。これは会員の高齢化に伴い、さまざまな病気で家庭から外出不可能になったり、また、一人二人と他界されたりし、会員が減少しつつあるからです。こうした昨今の事情を踏まえ、会の継続を重視して決められたのです。
 それで私も早速、ゲートボール仲間に話をしました所、一人の人が「アンシオンエス(ANCIOES)の会では…」と言われました。アンシオンと言えば、「すぐにヨボヨボな格好をしているお爺ちゃん、お婆ちゃん達を連想してしまう」との事。「そのような名の付く会に入るのに抵抗を感じる」との事でした。
 なるほど、昔と違って現在七十歳前後の人たちは本当に若く見え全然お年寄りらしくありません。まして六十歳代の人を勧誘するのは至難な事と思い知らされました。
 現在、ブラジル人社会の老人クラブ等も私たちと同じく新会員を募るのに頭を悩ましており、会の名称にしても大変気を使ってAssociacao…de Terceira Idade といった風にしています。
 私共の老ク連も誰でも気軽に入会できるお年寄り臭くない名称を付け替えることによって、新たな入会者が得られるのではないでしょうか。
 将来の老ク連の前途に思いを馳せる時、懸命なる役員諸氏のご一考を乞うものであります。


EXATUSで大歓迎

与那嶺恵子
 十月六日午後、JICAシニア・ボランティアの与古田徳造先生が私立校EXATUS(高良ジュリオ校長)を訪問してくれた。同じく同行した青年ボランティアの加藤博子先生、サンパウロ在住の島袋君子さんも交えて生徒たちと楽しく時間を過ごした。
 EXATUSは地下鉄カロン駅の近くにあり、小学校から高等学校まで約四百三十人の生徒が学んでいる。今年創立二十周年を迎える同校は沖縄系二世の高良ジュリオ、アウグスト兄弟が経営しており、公立大学への進学率が高い。
 与古田先生はまず、二年前から開講されている「沖縄文化講座」の受講生(県系二、三世)を対象に、沖縄のお年寄りがなぜ長寿なのか、楽しく長生きするためにはどうしたらよいかなどをウチナーグチ(沖縄語)で分かりやすく説明。話の合間には三線を弾きながら、独唱あるいは合唱と、二時間余り終始笑いを誘う独特のパフォーマンスで受講生を惹きつけていた。
 高良校長とアウグスト先生は両親のウチナーグチを聞いて育ち躾けられたという。そのウチナーグチが近年失われつつあるのを憂慮し、沖縄文化と共にウチナーグチの普及を目的として立ち上げたのが、ブラジルでは初めての「沖縄文化講座」である。与古田先生は母県でも消えつつあるウチナーグチが遠くブラジルの地で継承されていることに感動。「出来る限りの協力をしたい」と話し、高良校長や受講生を感激させた。
その後、与古田先生は小学校のクラスに移動。一時間余り、三クラス六十人の生徒と交流をした。EXATUS日本語教室で学んでいる生徒たちに日本語で話しかけたり、「島人の宝」を歌ったり、カチャーシー(沖縄の手踊り)を教えたりして、子供たちは大喜び。与古田先生は「みんなが『島人の宝』を歌ったのにはびっくりしました。国が違っても歌を通して心が通じるんですね。先生方も楽しんでいたようで、本当にうれしかったです」と笑顔でコメント。
 超ご多忙の与古田先生、EXATUSの皆は先生のまたのご来校を心よりお待ちしております。


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