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熟年クラブ連合会
     活動報告  (最終更新日 : 2019/02/15)
2011年4月号

2011年4月号 (2011/04/08) 東北関東大震災義援金へご協力を!

ブラジル日系老人クラブ連合会会長 五十嵐司
 今回の三陸地方から房総半島にかかる広範囲の大津波と地震はマグネチュード9・0という激しいもので歴史的に見ても非常に大規模な災害となっております。万を越える犠牲者と数十万人の被災者、そしておびただしい数の土地、建物、財産の被害を出しました。
 お亡くなりになった老幼の方々のご冥福を祈ると共に、被災者の皆さんのご回復を心から願っています。想像を超える災害に被災された方々はさぞ苦しみ、一時は呆然として、運命の成り行きに耐えておられたことと思います。自衛隊、外国から寄せられた救助隊の助けも借り、住民の方たちが何の混乱もトラブルもなく整然と力を合わせて避難、そして続いて復興にたち向かっているという賞賛の外電に接し、深い感動を覚えました。正にアメリカの論説者がたとえた太平洋戦争敗戦に次ぐ国難ともいえる大災害と言えましょう。
 そこでブラジルに住む私たちも今、内地で苦しみながらも戦っている同胞に向け、出来る限りの援助をしようではありませんか。幸いにも老ク連の連帯組織である全国老人クラブ連合会(全老連)が東京にありますので、同会を通じ宮城老連、岩手老連などの被災地老人クラブに速やかに届けてもらうことが出来ます。
 報道等によりますと、死亡者の六五%以上が六十歳以上の高齢者だということです。また、せっかく避難できたのに、体力の衰えから避難先で亡くなられる高齢者の方も多いと聞きます。私たちはすでに二万レアル(約百万円)を震災直後に全老連に寄託しておりますが、なお引き続き五月末まで募金運動を継続したいと思っております。各クラブ員の皆様、この意をご了承の上、募金に応じて頂き、私たちと血縁の深い被災の方たちに一日も早く立ち直って頂きたいと切望致します。


東日本巨大地震関連情報

◆第一報(三月十四日)
 三月十一日に発生した東日本巨大地震(十二日発生の長野県地震を含む)の老人クラブ関連の情報をお伝えします。東北七県市老連(青森県・岩手県・宮城県・仙台市・秋田県・山形県・福島県)および新潟県・長野県老連事務所へ電話連絡した結果、すべての老連に連絡が取れました。現在わかっている状況は、次の通りです。
○仙台市老連
 事務局内はロッカーが倒れ、散乱している書類を片付けている状況。現在、市老連会長、事務局長には連絡がついていない。他の事務局員は無事で、出勤している。
○宮城県老連
 県老連会長、職員とも無事。(なかなか電話がつながらず、最後につながった。)
○その他の老連
 県老連会長、職員も全員無事で、一部職員を除き出勤している。(なお職員の自宅が被害を受けたり、ガソリンが不足で出勤できないことがある。)
○被害地の市町村老連
 現段階での状況は不明。多くのところで連絡が取れない状況が続いている。
○ライフライン
仙台市では、中心部のみ電気・水道が復旧。
◆第二報(三月十五日)
東日本巨大地震に関する、老人クラブ関連の情報をお伝えします。
○仙台市老連
 昨日午後、連絡の取れていなかった仙台市老連事務局長から連絡が入りました。ご自宅は家財が散乱して、寝場所の確保が精一杯の状況の中、区老連リーダーの安否確認中。事務局は散乱した室内の後片付けに追われています。
○宮城県老連
 職員は自宅冠水、家屋被害等で避難所での生活を余儀なくされています。職員は避難所から片道約五十分を徒歩にて通勤して、会員の安否確認に当っています。
○岩手県・山形県
 被災地である岩手県、山形県の各老連から次のような報告がありましたので紹介します。
①岩手県老連 野辺地事務局次長からのメール
 県老連の事務所は被害がなく、職員四名が出勤しました。(事務所のある)ふれあいランドは県内の非難場所となります。(百五十名収容)。破壊状態の陸前高田市老連の及川事務局長は「地獄だよ、地獄絵図」力無く語る(十三日新聞記事)。大舟渡市・釜石市・大槌町・山田町が破滅状態ですが情報が入ってきません。県社協の情報が入りましたらメールします。数少ない情報です。
②山形県老連 高橋事務局長からのメール
 本県においても、停電等によるライフラインが寸断され、生活に故障をきたしておりましたが、叙々に復旧しております。老人クラブでは、地域で助け、支え合っていくことを連絡通知し、確認をしているところです。ご心配をいただき、ありがとうございました。
◆第三報(三月十六日)
○被災地以外の神戸市老連(笹さんの電話)から
 「神戸市老連の役員さんも、今回の地震に強いショックを受けています。テレビを見ていて、十六年前の阪神・淡路大震災のことを思い出して悲しくなったと話されます。早速、募金活動を始めました。


~全老連地震情報より~ 危機一髪の生還

 全老連地震情報(第三報)によりますと、秋田県玉城目町と井川町老人クラブは、地震のあった十一日、岩手県大槌町のホテルに会員四十二名で慰安旅行に出かけておりました。このような大震災に遭いながらも幸い、ホテル従業員の誘導で無事、脱出。地元秋田に戻ることが出来ました。その間の様子は「秋田さきがけ新聞」に掲載されましたが、間一髪のところで津波から逃げられたとの事です。
 一行は岩手県大槌町の浪板観光ホテルに宿泊し、十一日は地下一階の劇場で大衆演劇を楽しみ、午後三時の終演に差しかかった時、地震に襲われました。二分以上の長い横揺れが続き、七十五歳のメンバーの一人は腰が抜けてしまい「揺れが大きく、這うようにして逃げた」と語っています。
 また、他のメンバー七十九歳は、「この日の朝、窓から黄色がかった海を見て不思議に思った。津波を知らせる防災無線の中『とにかく上へ上へ』というホテルの従業員の声に従い、海と反対側の土手を登った。振り返るとホテルは二階まで波に飲み込まれ、ステージや板などが一気に沖に流されていった。ホテル近辺の集落全体がスッーと波にさらわれていった。もうダメかと思った」と語っています。


内海副会長米寿を祝う

 内海博当会副会長の八十八歳の祝いが今月十三日、義弟である下本八郎元聖州議員宅で行われた。
 当日は、連日の雨も上がり、好天に恵まれ、老ク連をはじめ、将棋連盟、県人会、希望の家などの団体関係者や、家族、親戚、知人など幅広い活躍をしている内海氏らしく、多数の祝い客が訪れていた。
 祝典は、下本氏の軽妙酒脱な司会で進められ、最初に当会の五十嵐司会長がお祝いの言葉を述べた。
 昔と比べて医学と栄養学の進歩により長寿者が増えているが、氏のように心身共に健康を保ち他の人たちのために積極的に取り組んでいる人は少ないこと。また謙虚な日常ぶりを「稔(みの)るほど頭(こうべ)を垂(た)れる稲穂(いなほ)かな」の稲穂に例えて称え長寿を祝った。
 次いで、次々と出席者が紹介され、祝辞を述べた後、子息と肢体が不自由な娘さんが感謝と祝いを述べたが、万感胸に迫り絶句。さすがの内海氏も涙をこらえきれず、出席者一同も共に感極まる一場面も。また、下元氏を始め甥ごさんや姪ごさんもそれぞれエピソードやお祝いの言葉を述べ、和やかな雰囲気に包まれたところで、内海氏の挨拶があり、下本氏の「挨拶は短く、幸せは長く」のモットーのもと、「人生の祝賀には誕生に始まって十八の節目の祝いがありますが、今日は思いもよらず八十八の誕生日を祝ってもらうことになりました。これまで皆様のお陰で生かされてきましたが、これからも自分がお役に立てる事に協力し、健康で長生きしたい」と感謝とお礼の言葉を手短に述べられた。
 早速祝宴に移った。乾杯の音頭は小坂誠副会長。テーブルには、下本ファミリー手作りのご馳走が山のように並び、シュラスコが良い匂いを漂わせている。
 宴もたけなわになったところで、老ク連の名物シニア・与古田さんの三線で祝いの歌やカチャーシーが賑やかに踊られた。
 最後にパラベンスが合唱され、大きなボーロがカットされた。帰りには、内海氏より米寿にちなんで出席者一同に米が贈られ、内海氏の益々の長寿と健康を願い、祝宴はお開きとなった。


楽しい一日をありがとう

みずほ福寿会 田村清信
 二月も末になると少し涼しくなり、気持ちよくねれた。「ウーンッ」と大きく背のびして、寝室の窓を開けると、きれいに晴れた大空に太陽が美しく輝いたのを見て、思わず深呼吸二度三度。
 さあ、今日の福寿会はどうだろう。全伯老ク連より与古田徳造氏(ジャイカ シニア ボランティア)が来られる事になっているので楽しみだ。
 現在、我がみずほ福寿会は誕生して四十二年を迎えている。総会員数は(二〇一一年二月現在)一〇一名で、男性は二七名、女性は七四名です。この内九十歳以上が一二名、八十五歳以上が一一名、八十歳以上が一五名、七十五歳以上が三〇名です。今朝の出席者六八名でした。
 定刻十時前、与古田さんが来られ、場内みんなで迎える。今朝も元気な笑顔で一人一人挨拶され、温厚な人柄が伝わる。
 三十八年間、教師を勤められて、一番の思い出は、全国校長会で、皇居拝謁の機会を頂き、天皇陛下より「全国の中学校の教育をよろしく頼みます」との言葉を頂き、誠に緊張しました。
そばに美智子皇后様のお優しい笑顔を見て心から勇気づけられ、沖縄へ帰って皆んなに聞かせました。と話され、その表情から与古田さんの感激ぶりが伝わって感動した。
 沖縄の女性は世界一長寿で、それには一に食べ物、二に気候が良いこと、三に大らかさ(ほがらかさ、なんとかなるさ)食べ物は豚肉、大根、人参、ゴーヤ、ヘチマ、昆布等をたくさん食べ、間食はせず、色の組み合わせ、よく噛む事、食事時間は最低二十分はほしい。
 そして楽しく元気で長生きして、たくさん笑いなさい。笑う事は病気を遠ざけ、話す事によって相互作用でますます若返りましょうと会場を見渡しながら話され時は流れていく。
 いよいよリラックス時間となり、会場から二人の女性を呼んで三線の伴奏につかうサンバ(黒木の拍子木のような道具)という楽器で、与古田さんの沖縄伝統曲、懐かしのメロディー等を次々と演奏された。
 また、高齢者の健康維持、百歳を超えて生きる方法など、足湯をつかうと寝付きがよく、グッスリ眠れる。目、口の運動をすると良い。口の運動は口を大きく開け、指が何本はいるかをやる。三本は普通、四本入れば歌手になれる?と一同大笑い何人かが入った入ったと大喜びして会場は又々笑いの渦。
 次にジャンケン競技で、ジャンケンといえば相手に勝つ、のが当り前の常識?だが、与古田さんのは負ける競技。これは簡単なようでなかなかトラパリア。やって行くがなかなかうまく負けられず笑い笑い涙が出るほど笑った笑った。
 そして手の平や、両手指をつかって数を数えながら右手の指、左の指を逆に立てていく。これは難しくほとんどの人はだんだん指が一緒に立ったり折れたり? こんがらかって大あわて「アッハッハッハ」と賑やかに、明るく、笑う門(かど)に福来たるで、笑う事で病気も逃げていく。楽しい一日を与古田さんムイト オブリガード。


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