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熟年クラブ連合会
     活動報告  (最終更新日 : 2019/02/15)
2011年8月号

2011年8月号 (2011/08/14) 日本祭り、老ク連ブースは大繁盛

 来場者が二十万人を越えたといわれるフェスティバル・ド・ジャポン(日本祭り)に今年も老ク連は七月十六日(土)、十七日(日)の両日のみ参加した。
 出店も今年で八回目。初期のイビラプエラ公園で行われた郷土芸能&郷土食祭りから出店しているので何かと慣れてきてはいるが協力会員が年々齢をとってくるため、昨年までの人気商品が今年は出品できなかったなど色々と問題はある。
 しかし老ク連は売れれば何でも良いという訳でなく、頑(かたく)なに日本を意識。日本の伝統的な庶民の食と手工芸品を紹介、販売している。
 漬物からこけし、ぞうりに至るまで種類の多さではどこにも引けをとらない。また、支払いがCAIXAに並ばなくても良いためお客さんにとっては大変に便利で都合がいい。
 何やら日本の年末の大売出しを彷彿(ほうふつ)させる老ク連店頭の風景ではあるが、遠くからも一目で老ク連と分かるローマ字と日本語の看板は大いに目印となっていた。
 初日の土曜日はまだ店開けの準備が出来ていないうちからお客様がどんどん買いにくるのでてんてこ舞い。終日大賑わいであったし、日曜日はどちらかといえば説明を求める外人客でまたまた大忙し。この何年かは同じ場所に出店しているので、場所も皆に覚えてもらうことが出来、狭い売り場をより有効に使う工夫も出来た。
 今年は祭り三日前の十三日に日本からまったくの自腹でボランティアに再来伯した宇野先生も売り場に加わり早速手伝ってくれた。また五十嵐会長をはじめ、杉本相談役、内海副会長上野、田村理事など役員と教室の先生、友人、知人などが多数激励に訪れてくれた。日曜日には玉井先生の踊り教室メンバーが舞台で踊りを披露し拍手喝采を受けていた。老人会の売店の成果は大きな場所代に税金などの諸経費を差し引いても、手作りの皆さん、売り子の皆さんの協力のお蔭で少ないながらも余りがあり、関係者を喜ばせた。


第11回老ク連ミニカラオケ大会

 今年も 五月三十一日に第十一回老ク連ミニカラオケ大会が八時三十分から連合会サロンで開催された。実行委員長は松平和也書記理事。審査員長は伏見エウザ先生、審査員に原ふさ子先生、老ク連からの審査員は与古田徳造シニアボランテイアが担当した。定刻八時半に五十嵐司会長が挨拶、カラオケ教室の田巻先生の司会で手際よく進行された。
 今年の出場者は百十四名でカテゴリア別に分けると一番多いのがEXTの七十八歳以上で十五名。次にEXTの六十七歳以下が十四名。九十歳以上の人が五名となっている。また今回もジュンジアイからはバス一台をチャータし参加して下さり大会を盛り上げて下さいました。
入賞者は以下の通り。

☆B組 七十歳以上 入賞者三名 
一位 小澤広志(アチバイア清流クラブ)
二位 大川みどり(アンヤンゲーラ仲よし会)
三位 草原茂利(サンパウロ中央老壮会)
☆A組 七十二歳以下 入賞者三名
一位 内山秀子(パルケコンチネンタル寿会)
二位 岡たつみ(サンパウロ鶴亀会)
三位 鈴木綾子(アチバイア清流クラブ)
☆A組 七十五歳以上 入賞者四名
一位 平川朱美(サンパウロ中央老壮会)
二位 西一人(ジュンジアイ睦会)
三位 中川浩巳(ピニェイロス老壮部)
四位 森山千代子(アチバイア清流クラブ)
☆A組 八十二歳以上 入賞者四名
一位 野村康(サンパウロ中央老壮会)
二位 小野千鶴(サンパウロ中央老壮会)
三位 長谷川英隆(サンパウロ名画クラブ)
四位 斉藤武兵衛(スザノ福博村福栄会)
☆エスペシャル 八十二歳以上 入賞者四名
一位 玉田伯夫(アルジャー親和会)
二位 吉住繁造(ジュンジアイ睦会)
三位 緒方甚(ジュンジアイ睦会)
四位 田中千英子(イタケーラ寿会)
☆エスペシャル 七十五~八十一歳 入賞者四名
一位 上原菊子(ジュンジアイ睦会)
二位 高橋静子(アチバイア清流クラブ)
三位 国吉松子(ピニェイロス老壮部)
四位 鴫原つたえ(ジュンジアイ睦会)
☆エスペシャル 六十四~七十四歳 入賞者四名
一位 日置喜美枝(みずほ福寿会)
二位 井尻春美(アルジャー親和会)
三位 檀正子(イタペチ老人クラブ万寿会)
四位 石井誠一(サンパウロ中央老壮会)
☆エストラ 七十八歳以上 入賞者五名
一位 佐藤重四郎(サンパウロ中央老壮会)
二位 岸田恵以子(サンパウロ中央老壮会)
三位 荒木豪(ジュンジアイ睦会)
四位 内田たけし(サンパウロ中央老壮会)
五位 上田孝子(サンパウロ鶴亀会)
☆エストラ 六十七~七十七歳以上 入賞者四名
一位 住田定男(サンパウロ中央老壮会)
二位 吉田光子(イタケーラ寿会)
三位 檀定則(イタペチ老人クラブ万寿会)
四位 木村博充(サンパウロ玉芙蓉会)
☆スーペル・エストラ 七十六歳以下 入賞者二名
一位 長谷川君代(ジュンジアイ睦会)
二位 山本茂(パ・コンチネンタル寿会)
以上 計三十七名の方達が入賞しました。


老ク連、老幼世代交流報告「カルタ取り会」

五十嵐司
 六月八日(水)サンパウロ市ジャグアレー区にある「ひまわり学園」(佐藤吉洸校長)で老ク連主催の、「いろはカルタ取り」の催しが始めて行われた。持参したカルタは「犬も歩けば棒にあたる」で始まる関東風のいわゆる「犬棒カルタ」で「のうそん詩」の永田久氏のご好意で作られた六組のセットを使用した。
 当方からの参加メンバーは老ク連百人一首の会員たちで田中保子、井出香哉、栗原章子、の諸氏とJICAシニアの与古田徳造氏及び五十嵐が加わった。約三十名の生徒たちが四ヶ所のテーブルにわかれて元気よく勝負を争った。読み手は老ク連のメンバーと先生方が交代に受け持ったが、意外と子供たちのすばやい取り方で短時間に何回も行うことが出来た、小さい生徒も大きな生徒に混じって賑やかに楽しいひと時を過ごし、最後に与古田先生のリクリエーション遊戯で締めくくった。
 この企ては青森県七戸市の老連が地元の小学校で行って成功を収めた新聞記事をヒントにして準備していたものである、これは老ク連の目的の一つである将来の若い世代への日本古来の精神文化の伝承に役立つと思われるからで、江戸時代から伝わる種々のいろはカルタに使われている多くのことわざには庶民の生活の知恵がたくさん隠されていると考えられる。学園の皆さんから歓迎を受け、老ク活動へとご寄附まで頂き恐縮した次第です。


宇野妙子先生と一日

アチバイア清流クラブ 仲正雄
 宇野先生が三ヵ月(六ヶ月)の予定で来伯と聞き、一番に来て頂こうと待っていた。事務長に相談すると、「確か大丈夫でしょう」と言われた。
 代表者会議でお会いして、「アチバイアに来て頂けるでしょうか」と持ちかけると「清流会ですね」と言われた。すでに事務長から連絡があり、まずは安心。こちらの条件、「例会、誕生会、ビンゴ大会、昼食後、二時間半、先生にお任せです」と一方的にお願いすると、ニッコリ笑われて了解。
 「早朝八時半のオニブス(バス)に乗って下さい。アチバイア終着駅でお待ちしております」で打ち合わせ終わり。
 当日、二十分遅れでバスが到着。今か今かと待つが降りてこない。??と心配になり、時間確認すると間違いなく八時半出発のバスだという。不安は募るばかり。と、最後に一人降りてこられた。「起こされた」と言いながら。ぐっすりと寝込んでいたらしい。「この人は肝っ玉が太いなぁ」と感心した。
 車の中で三木八重子さんの話になり、「どこで事故に遭いましたか?」「トンネルを出てすぐです」と答えましたが、その時は既に眠っていたとか。宇野先生は四十分も寝たらしい。すごか人だ。さすが女性一人で世界中を飛び回るだけある。あの小さな体のどこにそんなエネルギーを蓄えているのだろう。
 会場に着くと、六十人ほどの人が五年前の折り紙先生と大騒ぎ。大拍手でお迎えした。予定時刻に例会開始。会計報告まで聞かせてしまって申し訳ありません。
 誕生会はいつもブラジル式でパラベンス。先生にお願いして日本式にお誕生日おめでとうの歌を手拍子よろしくリードして下さり、いつもと違い皆、大喜びでした。
 ビンゴ大会では、一枚一レアルの券を販売していると、宇野先生は「私にも買わせて下さい」と買って下さって参加。昼食が「大変美味しかった」とお世辞とは思えない笑顔でおっしゃって下さった。
 まだおなかに納まっていないのに先生のお時間です。頭の体操グー、チョキ、パー勝負の指体操。ラーメン美味しいなダンス、飛んだり跳ねたり忙しい体操だが好評だった。ムカシムカシの歌、童謡も先生の独自のリードでつい大声が出て楽しかった。ついで折り紙、小さな紙でカエル。開拓で鍛えたごつい手では織り込めない。「ブラジルにはそんな小さいカエルはおらん」と言うと、先生は飛んできて一人ひとりに丁寧にして下さった。
 最後に指マッサージ。膝突き合わせて二列に並びクリームつけて手を握りながら要領を得ないままに終ってしまったが…。
 帰りのバス券は購入済みだった為、時間に追われて残念でしたが楽しい一日でした。真にありがとうございました。帰りの車中もまたスヤスヤでしたかなぁ。あれだけ走り回られたのですから…。


幸せになる道

モジ中央日会老人部 西丸俊子
 六月の集会は一日旅行となっていましたが、都合で出来なくなり、急なことでしたが、金光教の秋山先生に講演をお願いし、快く引き受けて頂きました。
 先生は何を話したらよいか神様に一生懸命お願いされ、心の中に「道」という字が響いてきたそうで、「神人の道」としてお話下さいました。
 日本の言葉に、稽古(けいこ)事には「道」の付いたものが多くあります。柔道、剣道、茶道、華道…。その道を超越(ちょうえつ)した上にあるのが、人間が求めてやまない「幸せの道」「喜びの道」であるという事です。
 それを先生の師匠である大坪先生の信仰体験を通して説明して下さいました。
 師は親孝行したい一念で北京に渡られ大成功を収めますが、一九四五年、日本が敗戦したため、それまで築き上げた地位、名誉(めいよ)、財産が一瞬にして水の泡と消え、親子四人、裸(はだか)同然の状態で引き揚げました。その時、人間の運命の無常と無力さを実感する中で今までの生き方ではダメだという事に気付き、「それからは右になりますように、左になりますようにという願いを辞めました。私のような者でも天地親神様の願いというものがかけられているに違いないと思い神様が私にかけてくれている願いが成就(じょうじゅ)する為、私の上にどのようなことが起きて参りましても受けさせて頂きます」と生き方転換をしてから四年半。そこから今までいってきた宗教の雨が降る、水がある、空気があるというような天地自然の働きを神と見てきた世界と、日常茶飯事起きて来る様々な問題、たとえば子供がいう事をきかない、人間関係で悩んでいる、仕事がうまく行かないなどという時こそ、私たち一人ひとりに本当のことを分からせて下さる。もっと力を与えたい神様の働きであることを体感された事を話され、その働きを日々大事にしていくことが「神人の道」であり、必ず人間が幸せになっていく道だという事を聞かせていただき、老人会の皆が元気が沸いてくるお話でした。
 そして、今日本で津波の被害に遭っている所へ行かれた警察官のレポートの締めくくりに「トイレの水が流される。手が洗える。ご飯が炊ける」その自然の生活がどんなに幸せなのかを痛感して帰られた話を聞かせて頂き、自然の前では人間は無力であり、しかしその働きを大切にしてゆくなら、必ず真実の幸せが頂ける事を分からせて頂いた会合でした。
 最後に大坪先生から頂いた詩を紹介して終ります。
 「大根に人参の赤きを求めず、人参に大根の白きを迫らず。牛蒡(ごぼう)にその黒きをたたえ、蕪菜(かぶな)にその青きをほむ。自然の心 寛きかな」。


老ク熟年讃歌入賞歌

 先月お知らせした老ク連三十五周年記念歌の入選歌詞を今月と来月に続けてご紹介致します。
なお、老ク連の熟年讃歌は故・小野寺七郎先生の遺作となりました。

「熟年讃歌」 詩:玉井寿美子

一.果てしなき 緑の大地ブラジルに
  夢と希望をいだきつつ
  戦い抜きし 幾年(いくとせ)ぞ
  思い出深く 胸にひめ
  共にたたえん 熟年の歌
二.真っ白な コーヒの花 雪に似て
  故郷(ふるさと)偲び 子を育て
  家を守りし 移民妻
  友と語らう 幸せに
  生きる喜び 熟年の歌
三.この国の明日を 背負って日系の
  星よ輝け 父母の
  夢を受け継ぐ 若者よ
  絆はつよく 結ばれて
  永遠(とわ)に幸あれ 熟年のうた

「人生これから」 詩:川合節子

一.故郷偲び 暮らした あの日
  いまは大地に 花園が 
  我らのクラブは 家族のように
  人生これから 春をよぶ
二.歌っておどって 笑顔がたえぬ
  いつも感謝を 忘れない 
  我らのクラブは 楽しいところ
  人生これから 夢をみて
三.歳はとっても 心は若い
  元気あふれる この力(ちから)
  我らのクラブは 憩いの場所よ 
  人生これから 朗らかに


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