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熟年クラブ連合会
     活動報告  (最終更新日 : 2019/02/15)
2012年2月号

2012年2月号 (2012/02/15) 老ク連第33回定期総会、五十嵐会長再選

 老ク連第三十三回定期総会が、一月二十七日十時から当会サロンにおいて開催された。出席は二十五クラブ四十四名で、五十嵐会長より推薦された小坂副会長が議長となり、書記には昨年同様新宅会計士と松平書記理事が任命された。
 はじめに二〇一一年度事業報告が松平書記理事よりなされ、例年と同じ五枚ぎっしりのものを、が要領よく短時間に読み上げた。五月のゲートボール大会、八月の老人クラブ大会と芸能祭の併催、十月の老人週間、十一月のカラオケ大会、と外部での四大行事もそれなりに成功裡に終わり、サロンでの教養教室も順調に続いている。一番多いカラオケダンス愛好会は、時々は五十名からの集まりとなり、続く書道教室も常時四十名前後で、盛況となっている。
 また老クサロンで行われた「デリバリーまりまりの芝居」「桂三枝の収録」「中平まり子ショー」「三好晃一師の講演」などの各種の小公演も大変好評であった。藤瀬プロと共催した「響ファミリーショーふるさと再び」は二回とも満員となり、これも大成功に終わった。
 続いて、このような事業に対する決算報告を上野会計理事が読み上げ、これに対し玉田監査役より「間違いがない」という監査意見書が出され、質疑応答に入った。
 一代表より「医療保険についての質問」が出て、「今現在できるだけ安く払える新医療保険の手続き中」と会長が回答。結局、問題なくどちらも拍手で承認された。
 次いで、事業計画と予算案の方も何事もなく承認されたが、十二年予算の方は昨年の予算案より三万多い、約四十万八千となった。うち一部は預金利子を使うことになると思うが、これもできるだけ少なくて済むよう、一同で努力するつもりである。
 その他にはイタペチ万寿会の会長交代、サン・ベルナルド松寿会の会長交代続いて遠いリベロン・プレットの会長を紹介され、その後役員選出があり一つのシャッパの提出があり、満場一致で可決された。小坂副会長による閉会の辞で今年の総会は無事終わり、昼食後解散した。
 二〇一二~二〇一三年の役員は以下の通り。

会長===== 五十嵐司(名画なつメロクラブ会長)
第一副会長== 小坂誠(イタケーラ寿会会長)
第二副会長== 玉井須美子(サンパウロ鶴亀会会長)
第三副会長== 松平和也(名画クラブ代表)
第一書記=== 西丸俊子(モジ・中央日会老人部会長)
第二書記=== 纐纈蹟二(サンパウロ中央老壮会代表)
第一会計=== 上野美佐男(みずほ福寿会会長)
第二会計=== 戸田房子(プ・ダ・アルボレ老壮会会長)
文化体育理事= 中川浩巳(ピニェイロス老壮部副部長)
管理理事=== 田村副八(サ・アマーロあおぞら会代表)
援護理事=== 森博(サント・アンドレ白寿会会長)

【監査役】
正監査= 玉田伯夫(アルジャー親和会会長)
正監査= 内山卓人(生涯現役クラブ会長)
正監査= 小野忠司(イタペチニンガ千歳会代表)
捕監査= 永山豊恵(ジュンジアイ睦会副会長)
捕監査= 壇定則(イタペチ老人クラブ万寿会会長)
捕監査= 斎藤武兵衛(スザノ福博村福栄会会長)

 以上、理事十一名と監査役六名。
 なお、今回老ク連の元副会長など勤めた内海博氏と山本茂氏が代表者及び理事会推薦で相談役として認知された。


会長再任の御挨拶「私たちに出来ること」

老ク連会長 五十嵐司
 一月二十七日の第三十三回定期総会において、役員改選があり、再び会長職をお受けすることとなりました。引き続き二年間ご鞭撻をお願い致します。前任期中、各クラブの役員・会員、そして本部の役職員諸氏の一致したご協力で総ての計画が滞りなく実行されましたことに対し厚く御礼申し上げます。一昨年は老ク連創立三十五周年を迎えて、式典・祝宴を始め記念行事が企画され、特に会歌・会章の創作も公募に致しましたが、熱心な皆さま多数のご労作の中から立派な作品が選定され、会員による歌唱・録音も完遂されたことは望外の喜びでありました。また、昨年は自然災害の多かった一年で、中でも母国の東日本大震災は千年に一度といえる規模の大災厄でしたが、会員の皆さまが心を合わせて募金活動を開始、全老連経由で速やかに災害地の老人クラブの同胞たちへお届けすることが出来ました。これも老ク連の歴史の一ページを飾ることでありましょう。さて、これからの二年ですが、変わらず会の基本理念である「友愛」「健康」「奉仕」を守り、会員みんなの幸せを図ることが最優先で、それと先輩の方々から受け継いだ会の健全な運営です。前期の就任の挨拶で述べましたように、日本から当地への移住の事実上の停止と、一・二世の高齢化によるクラブ員数の自然減を補うため、加盟クラブの増加とクラブ員の獲得運動に更に力を入れたいと思っています。そして、日本の伝統文化・美風を後世に伝えることを会の使命にしていることを考えますと、先日の総会でもお話しましたが「現代の語り部」活動のお勧めがあります。それは我々年寄りに出来ることで、或いは年寄りにしか出来ないことと言えるかも知れません。今、日本では急速に言葉の文法的な乱れや安直な省略外国語の乱用による話し言葉の変質が行われ、豊かな表現を誇る旧来の日本語の破壊につながっています。ここで、歴史書をひも解くと、古代、漢字やひらがなが導入される以前の日本では「語り部」という役目の人びとがいて先祖から伝わる歴史や社会の出来事を口伝えで子弟に覚えさせていた、と書かれています。漢字はもとよりひらがなも読めない二・三・四世たちが多くなっている現在、この国に美しい日本語を温存させるためには、出来るだけ正統な会話が重要だと考えられます。そして短歌・俳句・川柳などはもとより、散文でも豊富な表現は必須条件です。最近のテレビ番組の中で無造作に使われている「すごい」「とか」「の感じ」など、はやり文句の連発、無国籍語の乱用が続くと、優美な日本文学衰退の惧れがあります。
 終わりに、あらためて各クラブのご繁栄と本紙読者皆さまのご多幸をお祈り致します。


三好晃一師「六根清浄」を解く

 年の瀬もおしせまった昨年十二月二十日、プライベートで来伯中の曹洞宗元南米開教総監の三好晃一師が老ク連を訪問。講演会を催して下さいました。
 師は以前、文協で移民法要の講話をして下さったこともあり、現在は北海道の北見にお住まいですが、私たちには馴染みのある方です。
 講演はこの混迷する時代を楽しく少しでも清く生きてい行けるかを考えてみたいということで、日本の名峰、富士を登山する時に唱える「六根清浄」という言葉を解説して下さいました。
 今の世の中は貪(むさぼり)、瞋(いかり)妬(ねたみ)などの不安がいっぱいの信用の出来ない社会になっていますが、そんな中にありながら、今、生きているこの尊い生命、現実を大切に今一度視点を変えて、自分自身の原点をまず、足元から見つめてみましょうという事です。
 「六根清浄」の六根とは、目、耳、鼻、口、身、意(心)のことです。
 「目」は物の良し悪し。他と比べて高い、安い、本物、偽物を認識し区別するところです。正しく見て考え、行動しましょう。
 「耳」は心澄ますと色々な音(雑音)に始まり、動物の声、音楽、四季の自然の声など私たちを楽しませてくれます。また、危険を音で察知し、私たちを守ってくれます。どうぞ、地獄耳にならないようにしましょう。人の悪口を集めても自分自身が汚くなり、人を傷つけるだけです。
 「鼻」は良き香は心を落ち着け、食欲も増進させてくれます。腐れ物、焦げているなど注意も促してくれます。
 「口」ただ食べるだけでなく、心豊かに感謝をして、美味しく戴かせていただくことです。話す時は言葉を選び、慈しみ、思いやりの心を持って話すことです。悪口は早く伝わり大きくなります。気をつけましょう。
 「身」は健康な体。落ち着いた心は相手の身になって考えられる余裕を与えてくれます。
 「意(心)」は情報(目、耳、口、鼻、身から入ってくる)センターです。どんな情報も生かすか殺すかは自分自身が決めます。
 一度しかない人生。皆に生かされて生きている私たちの六根を正しく清浄にして楽しく生きて生きたいものです、と結ばれた。約四十分のお話中は硬軟とりまぜた例え話に終始笑い声。
 こうした講話の後は「♪結んで開いて」などの童謡を歌いながら、レクリエーションを楽しみました。二〇一二年は「六根清浄」の気概で臨みたいものです。


老ク熟年讃歌応募歌

 先々月号に続き、老ク連熟年讃歌の応募作品を紹介します。

「熟年賛歌」 作詞:塩澤次雄

一.歌はたのしき 熟年賛歌
  原始林開拓の つわもの老いて
  今は安らう 老人クラブ
  男も女も 声揃へ
  共に歌はう 愛賛歌
二.南十字の 星降る下で
  開拓のいさおし 語る老人の
  はらから思う 郷里言葉
  青春燃えし 新天地
  ああ花の都の 植民地
三.時は流れて 百星霜
  移民の歴史 貴けれ
  空に輝く 南十字星
  天に栄光 地に平和あれかしと
  こぞりて歌はん 熟年賛歌


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