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熟年クラブ連合会
     活動報告  (最終更新日 : 2019/02/15)
2012年3月号

2012年3月号 (2012/03/14) 二〇一二年度事業計画案

☆一月二十七日 第三十三回定期総会を老ク連サロンで開催する。
☆三月三十日及び八月三十一日 老ク連親睦ビンゴ大会を老ク連サロンで行う。
☆五月二十六日 第二十四回ゲートボールふれあい大会を連合スタジアムで開催する。
☆六月九日 第三十六回老人芸能祭を行い、バザーも行なう。場所はまだ未定。検討中。
☆八月十七日 代表者会議の後、第三回地蔵祭りを老ク連サロンで開催する。
☆九月末~十月初 第四十二回老人週間を援護協会・救済会・日伯高齢者研究グループとの共催にて開催する。
☆七月三十一日 第十二回ミニカラオケ大会を老ク連サロンで行う。
☆十一月二十五日 第十八回老ク連親睦カラオケ大会を静岡県人会会館で開催。バザーも行なう。
☆サロンおよび事務所階上では、健康体操、舞踊、コーラス、カラオケ、民謡、練功体操、絵画、書道(二種類)、ポ語教室、マージャン教室、囲碁教室、健康表現体操、百人一首、俳句、川柳の教養教室と、カラオケ・ダンスと花合わせ愛好会、などを定期的に開き、会員の生きがいとする。なつメロ合唱や名画鑑賞などの集いも催し、高齢者の楽しみとする。
☆他クラブとの交流と地域の見学などで、見聞を広げる為の交流旅行や親睦のための小旅行も数回行なう。
☆JICAよりシニアボランテイアが派遣されてきた場合は、各クラブへ行ってレクリエーション指導をしてもらう。
☆今年も会員の親睦と啓蒙のために老ク連機関紙「老壮の友」を毎月発行する。
☆日本語学校生徒を対象に、童話やレクリェーションなどで日本人の心を伝える。
☆サロンの空き時間を利用して、出来るだけ講演などの催し事を開催する。
☆毎年参加している県連の日本祭りには、場所代次第で参加か否かを決める。
☆今年も年末助け合い募金をして、福祉施設に寄付を贈る。
☆会員のために高齢者用品の調達や、日本語書籍・ビデオ・CDなど文化方面の便宜を図る。
☆会員の要望にこたえて、無料および割引協力の医師や病院への手続きをする。
☆サンタ・クルース医療保険(PLASAC)の取り扱い事務をする。
☆会員の要望にこたえて、もっと安くて信頼のおける医療保険を探す。
☆福祉センターの宿泊施設やサロンの利用で運営資金の一助とする。


第一副会長再任の御挨拶
第一副会長 小坂誠
 この度、一月二十七日に行なわれました第三十三回定期総会に於いて、再び第一副会長を務める事となりました。
 振り返りますと、私がイタケーラ寿会から代表者会議に出席するようになって早や十四年になります。最初は何もわからず先輩諸氏に助けられて今日まで過ごして参りましたが、安心して仕事を覚えることができました。
 さて、これから二年間にわたり自分の責任を全うし、会長を補佐してゆきたいとと思っています。
 私は二十三歳の時に渡伯致しました。着伯時にパトロン(主人)が「ブラジルへ来たのだから社会に溶け込む事は大切なことである。しかし日本人の美風即ち伝統文化を忘れてはならない、これはブラジルで接した日系以外の有識者も同意見だ」と話されました。
 昨年の東北大災害の時に被災者がお互いに助け合う姿が世界に報道されました。私はこのニュースを見て感動しました。これこそが先人が残して下さった「大和心」だと思います。辞書には「大和心」とは、日本人の持つ優しくやわらかい心情と載っています。
 多くのブラジル日系人が現在の日本の言葉の乱れを心配しておりますが、私も同感です。言葉の乱れを正すお手伝いをするためには気が付いた人から勉強し、覚えたものを後輩に伝えなければなりません。私はNHKテレビのアナウンサーの言葉が標準語として自分の間違いを正しています。字幕を読むと、時には一般の人が間違って話している言葉を修正し、カタカナ語を漢字で説明している親切さに気付きます。最近放映されなくなりましたが「言葉おじさん」の番組は大変勉強になりました。
 ブラジルに子供の時に親に連れられてきた方や日本語学校で育った方が正しい言葉を使っている姿に驚くことがあります。戦前の移住者の子弟教育に対する御努力と正しい言葉や礼儀を教えてこられた日語校やその他の方々のご努力の賜物(たまもの)でしょう。
 私たちも自分たちで出来る美しい言葉の継承を我々高齢者の使命、会の総意として心掛けていきたいものです。会の発展のためには、会員の意見をよく聴いて時代に合わせて会の運営をすることが大切だと思います。
 会員の皆様、老ク連の運営など諸々に対してご意見がありましたら代表者を通して会議で大いに意見を述べて下さい。意見が沢山出れば出るほど会が盛り上がりますから歓迎致します。今後ともご指導、ご鞭捷よろしくお願い致します。


老ク大会、芸能祭の開催会場決定、文協から他会場へ

 老ク連の年間事業でメインとなる老ク大会、芸能祭の日取りと場所が決定した。七月七日、今までの文協大講堂ではなく、老ク連の裏隣となるUNI NOVE大学の講堂である。
 これは事業計画案では一応六月九日、文協を予定していたが、予算の都合上、他の会場を探す事となり、色々とあたっていたもので、このほど、ようやくUNI NOVE大学の講堂を学校がちょうど冬休みとなる七月を利用して、比較的安価に借りることが出来た。
 正面入り口はベルゲイロ大通りに面しており、メトロのサンジョアキン駅とベルゲイロ駅にも近く平坦で地理的には申し分なく、また講堂も五百人から収容でき、劇場並びに座席と控え室、音響など設備が整っている素晴らしいものである。
 詳細は各クラブに書面で追ってお知らせするが、七月の老ク大会&芸能祭を目指し、ますます芸の向上に励んで頂きたい。


ミニカラオケ大会も年二回開催

 老クサロンで行われていたミニカラオケ大会は当初七月三十一日のみの開催予定であったが、多数の会員が二回を希望することから、今年は五月二十九日にも行うことが、去る二月の代表者会議で決定した。そのため、今年は五月と七月の二回の開催となった。
 申し込みは指定の用紙に記入して五月十日までに事務局まで申し込んで欲しい。


東日本大震災、被災地のクラブは今

 早いもので昨年三月十一日に発生した東日本大震災から早一年が経とうとしております。
 完全復興には時間がかかりますが、被災地の老人クラブ、老連の復興に向けた取り組みについてその一端をお伝えいたします。
◇つながりを取り戻そう
 宮城県気仙沼市鹿折地区老連喜楽会
 気仙沼市老連は三十六クラブで、会員は千三百二十八でしたが、震災後の会員は八百四十八名となり、十三クラブが休会しています。
 鹿折地区は津波に火災も重なって、地区の半分以上が大きな被害を受けました。
 鹿折老連は五クラブで構成され、一クラブは被害がなかったのですが、二クラブは六から八割、そして二クラブは全員が被災しました。その中の一つ喜楽会は、会員数三十六名ですが、全員が被災しました。現在は市内の仮設住宅や借り上げ住宅、市外や県外に転出してバラバラになっております。
 会長は一時休会を考えておりましたが、消息の分かった会員数名が集まった時、「続けた方がいいんじゃないの。何もなくて寂しいから」という声が上がり、その声をきっかけに二回目の集まりを持ち、八名が集まりました。
 会員は離れ離れになり、遠くから来ている人がほとんどですが「家にいると沈みがちなので、これからも集まりたい」と、今の生活に不便を感じながらもお互いの消息を伝え合い、語り合うこの集いは大変貴重な場になっているようです。【全老連より】


老ク熟年讃歌応募歌

 先々月号に続き、老ク連熟年讃歌の応募作品を紹介します。

「我等のクラブ賛歌」 作詞:井出香哉

一.ふるさとあとに はるばると
  イぺーの花咲く 南国で
  戦いとった 幸せを
  笑顔で見交す 仲間たち
  我等のクラブは たのしいな

二.ふるさとの友に 見せたい
  椰子のはゆれる 南国で
  戦いぬいた 幸せを
  かがやく笑顔の 仲間たち
  我等のクラブは たのしいな

三.ふるさとに 思いをこめて
  あおいだ星は 十字星
  互いに手をとり 助けあい
  笑顔で語る 仲間たち
  我等のクラブは たのしいな


新老人クラブの歌、熟年賛歌誕生

セントロ桜会 森川玲子
 新しい作詞・作曲なる「熟年賛歌」。早速、一月の例会でCDを流し、五十嵐老ク連会長に披露して頂きましたところ、二世会員より「難しいねえ」との声。
 今までの老人会の歌と違い文語体となっています。
♪果てしなき
 緑の大地ブラジルに
 夢と希望を抱きつつ 戦い抜きし幾年ぞ
 思い出深く胸に秘め
 共に称えん熟年の歌
 例会ではもう一つ「ふるさと」も歌います。
♪うさぎ追いしかの山
 小鮒釣りしかの川
 これも文語体です。別に難しいとは思わず口ずさんできています。
 小学校唱歌、叙情歌も文語体でみんな覚えていったのです。演歌もそうでした。
 今の演歌や「NHK紅白歌合戦」がつまらないのは、若者の歌う歌詞不明な散文だからです。口語版「聖書」も有り難味も味気もありません。あの格調高い文章を捨ててしまったからです。もったいないことです。
 この国の俳句、短歌、川柳などにおいて、現在活躍していらっしゃる方々は十代で両親に連れて来られ、サントス港に上陸した方。また、ここ生まれの二世の方。皆さん、立派な作品を詠んでいらっしゃいます。私など高校まで日本で学んできた者は驚き、恥ずかしく思います。
 植民地を作れば、まず学校を建てる。昔の移民の人々はまず日本語を忘れないようにと重労働の中、日本語を教えてこられました。ことに、お母さんに教わった方がたくさんいらっしゃいます。その頃はおそらく、家庭では日本語ばかり。ポルトガル語は学校に入ってからでしょう。耳から入った言葉。難しい言葉も、口語体の歌も、覚えていったのでしょう。大きな財産だと思います。
 今年初めての定期総会で再選されました、五十嵐会長の挨拶に「正しい日本語、美しい日本語をこの地で受け継いでいきたい」と抱負を述べられました。今の日本の言葉が乱れている様は「情けない」の一語に尽きます。果たして、他の国の移住者に「熟年賛歌」のような歌詞が作れるでしょうか?
 誇りを持って歌い続けていこうではありませんか。ただCDを流して覚えるのは大変。コーラス部の方に希望のある会に来て頂き、歌唱指導して頂けたらと思っています。


我が思いを

サンパウロ中央老壮会 纐纈蹟二
 昨年は千年に一度と言われる大震災と大津波が東北を襲った。潰滅に等しい大災害地に、日本全国よりボランティアの人達が被害者に手助けしようと続々集まり、今もなお活動中の報に大和民族の力強い団結と博愛の精神は昔から続いてきた美徳であるとの感を深めた。
 さて、二月号の老壮の友に掲載の会長の挨拶の中にあった、今の日本は急速に省略的な外国語の乱用云々に私も同感である。日本の文化の発展は、純然たる国語によって基礎が築かれたものである。最近はカタカナ語が蔓延して、私の如き戦前の老移民では意味が汲み取れない。
 江戸時代にポルトガル人の宣教師が残した言葉が少しあり、これは完全な日本語となっている。現在はあまりにもカタカナ語の羅列が激しく、本来の国語が隠れてしまうのではないか、と心配になるのである。
 大宅壮一が「本当の日本を見たければ、ブラジルまで行け」とまで言われ、日本語と日本文化古来の伝統を我等移民が守っていることを高く評価された。老ク連ではそれを継続して、次第に薄れいくこれ等の伝統をどのようにして日系人に伝え残すのかに力を尽くしていると自負している。
 その普及に力を発揮しているのが、老ク連の機関紙とも言うべき「老壮の友」である。月一回の配布だが充実した内容で、編集に携わる職員の努力に頭の下がる思いである。
 ブラジルで日本の事を批判する気はないが、日本の歌謡曲に半分外国語を入れた歌詞が堂々と歌われている。ブラジルはサンバの国である。サンバ調の歌詞は国語のポルトガル語である。また、英語の歌とかイスパニア語の歌は全部その言葉で混ぜては歌われていない様だ。
 フットボールを国技としているこの国は、試合前に国歌を斉唱する。監督、選手、見物人は胸に手を当てて斉唱に和するは、愛国心の発露と受け取ることが出来る。新聞で、日本の教職員が卒業式に国旗掲揚と君が代の斉唱で起立することは不当なりと民事裁判に持ち込み、憲法違反だと主張して敗訴したとの記事に呆然とした。子供たちを立派な国民にするべく教育を担当する一部にこんな教師がいるとは、軽薄で思慮も良心もない者がいたとは驚きである。
 ブラジルの日本語教師は人格者ばかりで、安心して子供を預けることが出来る。というのは、筆者は昔、日本語学校連合会の事務局でお手伝いしたことがあり、素晴らしい先生たちに面接していたのである。
 老ク連の教養教室で生涯学習に励んでおられる面々に、万善の拍手を送りたい。
 手紙、日記を書くのに大いに参考になる短歌、俳句、川柳をやり、正しい心と姿勢の書道をやるのは尊いものと思う。また、カラオケ、コーラス、民謡、なつメロ合唱はストレスの解消に役立っている。
 さらに、健康体操は体力の維持に、社交ダンスは交流と軽い体操にもなり、絵画教室は自分の思いを色で表すことを主にしていて自由である。そして、近年は百人一首のカルタの会、マージャンに囲碁もあり、頭の体操にも通ずるもので健康が続く限り、お付き合いをしたいと思っている。


写真で紹介 ~老ク健康表現体操教室~

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川添敏江先生、田中礼子先生 毎週土曜日 9時半~11時半

昨年十一月に始めたばかりの新しい教室です。懐かしい童謡、唱歌などを歌いながら体を動かします。最高齢参加者はプラッサ・ダ・アルボレ老壮会の尾田治子さん(97)。毎週元気に通っています。


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