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2006年6月号
2006年6月号 (2006/06/08)
木村健一著「うめぼしの詩」より 『八十の手習い』
老人の中には「もう年ですから、新しい勉強なんてとてもできませんね」という人もいる。人間誰でも年をとれば記憶力が衰える。特に新しいことを記憶する記銘力が衰えてくる。しかし、だからといって老人が新しいことを学習することが不可能かというと、決してそんなことはない。高齢になってから新しい研究にとりかかり、ますます充実した老後を送っている人は沢山いるし、七十過ぎの手習いで始めた短歌や俳句、川柳や詩の勉強が実って老後のよろこびを一層大きいものにし、作品集を出している人も少くない。
精神科医の新福尚武教授によれば、老人も記憶機能の衰退を予防し、新しい学習を進めることができる。そのコツは一に気乗り、二に関連づけ、三に反復だと教えている。気乗りとは熱心にやるということ。関連づけとは既に持っている知識にむすびつけて記憶するようにすること。反復とは文字通り繰り返してやるということである。なお、老人の場合、毎日繰り返すよりは二、三日の間をおいて繰り返すほうが記憶の効果が上がるそうだが、最も大切なことは気乗りで、やる気十分なら、学習の効果が上がるのである。
前項で紹介した諸田つやのさんが、はじめて川柳の手ほどきを受けたのは八十代も半ば過ぎであったし、米寿に「八十路」という句集を出版した児島花さん(現在九十七歳)は七十六歳頃から地区の老人クラブで、はじめて俳句づくりの手ほどきを受けている。そして七十八歳で俳人山口素人閑氏に入門し、数々の佳句を詠み、今日も句作に精進している。つぎに句集「八十路」の中から数句を拾って紹介しておこう。
かすまざる片眼に惜しむ八十路の秋
(評)八十路の秋を惜しむ情が「かすまざる片眼」にいかんなくこめられている。
逢えぱ泣く秋や八十路のあねいもと
(評)この姉上は数年前八十九歳で永眠されたが、老姉妹のむつまじさをよく象徴している。
月見草咲く静けさや髪を梳く
冬に入るしづかな朝や髪を梳く
(評)花さんの清純な性格がうかかえる。
水仙活け八十路たのしく句に遊ぶ
黄菊白菊八十路の足をたしかむる
久しく病みこもりて一句
なつかしや握ればもろき春の土
(評)いずれも花さんのゆたかな心境をしのばせる佳句である。
右は、七十、八十の手習いが、りっばに花を開き、実を結んでいる実例である。「もう年だから…」とか、「今さら始めたところで…」といった考えは捨てて、「まだまだ、今からでも遅くはない」という積極的な意欲を燃やしてこそ、充実した老後が期待できるのである。
日本彫塑界の最長老として世の尊敬を集めた、故・平櫛田中先生に「田中慾ばり節」というのがある。先生が九十九歳のときの作詞だが、先生は先般おしくも百七歳で亡くなられた。ここに「慾ばり節」をかかげ、老いていよいよ意気さかんだった先生をしのぶことにしたい。
田中慾ばり節
♪桃栗三年柿八年ヨー
梅はスイスイで十三年ヨー
わたしは九十九枯れ木の枝にヨー
花はチラホラまだ実は見えぬヨー
嵐吹くなよ二十年先にヨー
きっと実がなるこの目で見たいヨー
きっと実がなるこの目て見たいヨー
平櫛先生は今はこの世にないが、百歳をひかえて、内心にたぎらせるこの満々たる意欲こそ、私達のこの上ないお手本とすべきであろう。たとえお金はあっても「やる気」を失った老人に「生きがい」は生まれないし、また、「やる気」充分である間は、身体は老いても、老入ではない、といってよいのではなかろうか。
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