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熟年クラブ連合会
     生活・健康  (最終更新日 : 2018/12/14)
2016年4月号

2016年4月号 (2016/04/14) 気をつけよう!!ジカ蚊やデング蚊

 ブラジルをはじめとする中南米地域でのジカウイルス感染症拡大を受け、日本の感染症の専門家が来伯し、三月十六日午後三時から援協五階でジカ熱安全講話が開かれた。
 それによると、発生はアフリカ、アジア、中南米などで報告があった後、二〇一三年には仏領ポリネシアで一万人を超える流行があり、二〇一五年以降、ブラジルなど中南米でも多数報告され、ブラジルでは保健省の推定によると、最大百五十万人が感染したと発表された。
 日本では海外旅行の後、帰国後の発生が数例ある。ジカ熱はデング熱やチクンガニア熱に症状が似ているが、デングなどに比べ高熱になりにくく眼球結膜充血(がんきゅうけつまくじゅうけつ)の頻度(ひんど)が高い。
 症状は①蚊に刺されて二~七日後に発症②三八・五度ぐらいの微熱や頭痛、関節痛、筋肉痛、発疹(はっしん)、眼球結膜充血など③デング熱のように重症化する症例はこれまでのところ報告されていない④感染者の五人に四人は不顕性(ふけんせい)感染で気づかない場合が多い⑤症状は数日から一週間で病院に行くほどではない⑥妊娠中に感染した場合に胎児に影響する可能性が指摘されている。
 特別な治療法はなく、対処療法(たいしょりょうほう)として静養と十分な水分補給。発熱や痛みが強い時はアセトアミノフェンを服用する。アスピリンや非ステロイド系鎮痛(ちんつう)、解熱剤は禁忌。科学的データはないが、避けることが望ましい。
 予防法は蚊に刺されないことで、虫よけをこまめに使う。蚊の発生源を減らすことが最も良い。大きな川や湖ではなく、低木、植木周辺や古タイヤ、空き缶など小さな水たまりを蚊は好む。
 日本では空き缶や捨てビニール、プラスチック缶などの清掃(せいそう)、低木の剪定(せんてい)などを徹底的(てっていてき)に行って、蚊の発生を減らすように努めた。
 熟連会員の中にもジカ熱っぽい症状を呈した人もおり、デングなどで入院した人もいることから、注意を喚起(かんき)したい。次にデング熱体験者の話を紹介する。


デングに罹った

サンパウロ中央老壮会 安中攻
 今回、私が体験したデング病について一筆書いてみたいと思います。退院してまだ一週間と少し、病院では頭がボーッとした状態だったので、それが今なお後を引いていないかと少し心配な気持ちも交じって今、机に向かっています。
 娘が今月初め、友だちと出掛けて食べたものが悪かったのか、帰宅して下痢と吐き気で早朝に仕事に行けないから、「救急病院まで連れて行って欲しい」とのことで、毎度の運転手よろしく、二人で出かけました。
 ちょうど私も体がだるく、毎朝三十分位、家の近くを歩いているのですが、足が重い感じで階段を上り下りする時もゆっくりで、「何か正常でない感じだ」と話したら、「せっかく医者に行くんだから、診療を受けよう」ということになり、二人で今までの症状などを医師に話しました。
 血液検査を受けることになり、結果が出るまで二時間近くかかると言われて病院の敷地内を歩いたり、知人に会ったりしていました。やがて血の検査の結果が出たのですが、私たちはデングに感染しており、娘の方は入院手続きを取り、すぐに病室の方に移り、私は救急センターの救急医療室で点滴注射が始まりました。
 ちょうど外は大雨らしく、窓に吹き付けて怖いぐらいでした。私たちには長男と次男、それに娘の三人の子どもがおりますが、すぐに連絡を取り合って、長男が来てくれ、夕方、長男の嫁、そして夜、仕事帰りに次男夫婦が来てくれました。
 暗くなって二階の入院病棟に移されて、看護婦さんに「たくさん水を飲むように」と言われて、皆が帰ってから、どれほどの水を飲んだのか。それに投薬しているためか、トイレ通いが始まりました。看護婦さんが「ベッドで寝たままで取るから」と言ったのですが、何せ経験がなく、夜中一睡もせず、点滴のビンを吊るした器具を押しながら、トイレ通いをしました。 同室者は私のほかに一人のブラジル人がおり、彼は十日間ほど入院しているようでした。
 やっと外が少し明るくなり始めた気配に窓を少し開いて景色を眺めました。雨の後の気落ちの良い朝でした。コ―ヒーの時間になって、牛乳、コーヒーパン、ビスケットなどが運ばれて来ました。私の場合、口が苦くて、牛乳も一片のパンも何の味も感じられず、喉を通りませんでした。
 トイレの回数も多いので、どうしても下着を少し濡らしてしまい、看護婦さんの許可をもらって、シャワーに一人で入った時の気持ちの良かった事。血管に点滴の針をつけたままなので、体に石鹸をつけるにしても思うようにままならず、大変でした。私たちの入院中、病体の家内がそれでも「少し調子が良かったから」と言って、タクシーで見舞いに来てくれました。今、思うと夢の中の出来事のように思え、また考え直すと、「あ、あの時は現実だったのだ」と思い出しています。
 私がデングになったことを多くの知り合いが声をかけてくれ、また、デングに罹った方々ともお話する機会を持ち、各自、多少の違いはあっても症状としては多くの人が、「最初はだるく、そして発疹、頭がボーッとして何をやる気力もなくなって…」と話しておりました。
 入院して二日目も三日目も特に何もせず点滴を受けて、血の検査のための採取のみ。
 食事の方は後で係りの人が「日本食もあります」と言われて、みそ汁やお弁当を持って来てくれましたが、口が悪くて何も食べれなかったのが、正直な所、それでも退院する最後の日はマモン一片が美味しかったです。
 結局、病院に四日いて、五日目に担当の医師が血液検査の結果について説明があり、私が病院へ着いた初回の検査では白血球の中にあるプラクェッカの価数が七万三千であったのが、入院中の投薬の結果、十五万三千になったので一応、平常回復とみなし、「病院では他のバクテリアなどの感染も心配なので、家で療養するように」と退院できました。
 一錠の薬の処方もなく、「自分の口に合う美味しいと感じる物はすべて食べていい」と言われました。帰宅後、一番に美味しかったのは、果物のサラダ、そうめん、納豆。元来あまり好き嫌いがなく、日本食で食べ切れない物は「とろろ」ぐらいですので、本当に今回はデングを通じて、病気の怖さを知り、命のありがたさ、生きることの素晴らしさを教えられました。
 幸にして、私と同日、娘も退院でき、喜び合った次第です。


今話題のモリンガ

 最近、熟連にも置いているモリンガについて、農大機関紙に説明されていたので、ここで紹介したい。モリンガとは、ワサビノキ科で、Moringaceaseに属する木で学名をモリンガ・オレイフェラと表記される植物。
 原産はインドでブラジルには古くから帰化植物として扱われている。
 半落葉性の亜高木で八米にも達する。葉は羽状複葉で五〇センチ以上になる。花は腋生の円錐花序(かじょ)、黄白色、冬場は赤味を帯びる。果実は長円柱形で長さ三〇~六〇センチの豆に似たさやをつける。種子は五~二十個で球状で黒褐色の膜質でうすい翼をもつ。
 最近もっとも話題を呼んでる植物で、NHK国際報道2015「アジアに花咲け」で紹介された。フィリピンで普及に奮闘する女性がニュースとなった。ブラジルでも日系二紙で大々的に報道された。
 橋本梧郎著の薬用植物事典には、「薬効として、肝臓、脾臓の腹水には利尿剤として、根は利尿、消化剤、結石を除く。インドではてんかん、ヒステリー、中風、リューマチ、肝臓肥大に薬効、煎剤、エキス、チンキなどの薬品がある。若芽は野菜、根は香辛料としてワサビのかわり、果実はカレー、若いさやは野菜、種子はべニ油がとれ高級油として、固定剤、機械油、化粧料、灯油、サラダ油と用途は広い」とある。
 新聞報道では「高コレステロール、糖尿病、高血圧が治ったとあり、更に健忘症、ぼけ、蓄膿症(ちくのうしょう)、前立腺肥大、足首のむくみに効き、余命僅かの人がモリンガの服用によって七つの持病の全てが正常になった」と実例を挙げて説明している。聖なる植物、医者いらずの木のようだが過剰期待するのは気をつけよう。
 薬効となるモリンガに多いものはポリフェノール、プロテイン、アミノ酸、カロチン、ビタミンB、C、A、E、D、Kなど四〇余りの成分が分析されている。
 最近の分析によると、タンパク質二七、炭水化物四三、脂質五、食物繊維一一、石灰分二、燐亜質〇・〇三パーセントがLABPRIMORによって証明されている。
 更に茎葉は緑肥、幹から良質の繊維、根からワサビの代用品、種子はモリンガ水(浄水効果)など、まれに見る有用植物と見受けられる。
 栽培方法について説明します。
○繁殖は種子(播種)または挿木で行う。種子は大体一〇〇gで三〇〇粒あり、完熟した種子なら九〇%が発芽する。播種床はポット、又は床播きで良い。密植すると立枯病の原因になる。
 発芽後は株間一〇センチ×一〇センチで草丈(くさたけ)三〇センチになったら定植する。
 定植は二m×一m間隔、地味の良い処では三m×二mでも充分株張りは良い。鉢植の場合は径三〇センチ鉢が良い。
 挿木は径一センチから径五センチ大になったら三〇センチの長さに切りそろえ、殖壌土又はスビストラット(市販のもので良い)にやや深目一〇センチの深さで挿木する。挿木苗の特徴はヒコバエの発生が多く茂り易いので、初期の葉の収量が多い。
 成長も早く高木になるが、自然の山野では育ちにくいので、畑の栽培作物の要領で栽培する。夏場の成長は早く、年間数回の葉の利用も可能。健康増進の為に試して見てはいかがでしょう。【農大機関紙より】


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