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水耕栽培プロジェクト
     プロジェクトQ&A  (最終更新日 : 2003/05/23)
〔2〕「もっと知りたい!水耕栽培」

〔2〕「もっと知りたい!水耕栽培」 (2003/05/23) **********************************************************************

 ~はじめに~

ここでは、Q&A〔1〕で紹介できなかった
「プロジェクトのここが疑問」という内容についてテーマ別に説明します。


Q:農業は多くの知識が必要なようだけど、本当に未経験でも大丈夫?

A:土壌学、気象学などから始まって育苗等の実践的な知識に至るまで、いろんな要素がかみ合うのが農業です。
  これらは勉強しなくても経験から身に付くものですが、未経験の方がいまから始めるには時間がありません。
  さらに作業的にも大変な労力が伴うのが一般的な農業です。
  ですが、このシステムなら、そういった知識・労力面を省くことができるのです。
  これは管理栽培として、プログラム通り行きやすい完成されたシステムです。
  15年の経験と実績があります。
  作業内容も、未経験の方が一からスタートできるようにすべてマニュアル化されています。
  だから自信を持って農業経験のない方にお勧めできるのです。


Q:リスクはないの?

A:難しさが出てくる場合もあります、状況に応じて。
  100%OKっていう甘い考えはどんな世の中にも存在しません。
  だけど、普通に農業をやるよりはかなり楽だということです。
  普通の農業よりは、もっと自然の恩恵を受けやすいようにしているのです。


     では、先へお進みください。

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【経営/システムの有利性】

Q:具体的に、従来の農業と比べてどこが有利なの?

A:本プロジェクトによる水耕栽培の有利性を、従来の農業との比較でまとめてみました。
  以下、表1、2をご覧ください。

......................................................................
〈作業〉
○:必要 ×:不要 △:状況に応じて必要
  〔土耕〕 〔水耕栽培システム〕
土を耕す ○(トラクター等の機械を使用) ×
植え付け ○(重労働) ○(手作業のみ)
土壌改良 ○(肥料を使用) ×
栽培地の除草作業 ×
消毒、除虫作業
収穫 ○(重労働) ○(手作業のみ)
→ 水耕栽培システムは作業が少なく簡単

〈収穫、出荷〉
  〔土耕〕 〔水耕栽培システム〕
1栽培地あたりの1年間の収穫、出荷回数 1~2回 年5回以上(=単位面積あたりの回転率・生産効率が高い)
収穫から次の生産に移るまでの過程 収穫→土を耕す(重労働)→次の植え付け(重労働) 収穫したその日から、次の植え付けが可(手作業のみ)
→ 水耕栽培システムは出荷の回数が多い。つまり収入の機会が多く安定している

〈支出/コスト〉
○:必要 ×:不要 △:状況に応じて必要
  〔土耕〕 〔水耕栽培システム〕
農業用機械の購入費用、メンテナンス費用、燃料費 ○(高価格) ×
ポンプの購入費用 ○(1台約2万円、1年以上使用可)
電気代
原料費(種の仕入れ代)
肥料代
消毒剤費
→ 水耕栽培システムは高価な機械を必要としないため、生産コストが極めて安い


《表2:葉野菜のハウス(温室)栽培と、本プロジェクトによる水耕栽培システムとの比較》

※農地面積 一反=1000平米での比較
  〔ハウス(温室)栽培〕 〔水耕栽培システム〕
技術の発祥 北海道より北に位置するオランダ生まれの技術 日本発祥の技術、ブラジルでシンプル化
冬季の生産 寒冷期の生産に適している 寒冷期に2ヶ月だけ作物の成長が遅くなる
冬季以外の生産 夏季の2~3ヶ月は暑すぎて生産が不可能なくらい困難 寒冷期以外の10ヶ月は順調
防風効果 風に強い 防風ネットのみで台風などの強風でも施設に目立った影響はなし
ただ背の高い作物は風にあおられる事がある
使用する機械 夏季も生産する場合は空気冷却装置、水冷却装置
→ 装置の購入費、燃料費(電気代)、メンテナンス費が掛かる
ポンプ1台(約2万円、1年以上使用可)
施設設置 費用 水耕施設に1000万円以上
+ ハウスに3000万円以上
基礎工事が必要
費用 300万円前後、基礎工事なし
施設撤去 業者に頼む必要あり、費用も500万円以上
ガラス、鉄材、コンクリート等の廃材が出る
→ 特に借地の場合は撤去費用が高額なため設置が困難
自分でも簡単に解体できる
施設の材料はリサイクル使用、廃材が少ない
→ 撤去が簡単で、借地でもOK
→ 設備の設置費用に大きな差があるが、実際の年間をならしてみた生産量(生産効率)はほとんど変わらない = 水耕栽培システムによる生産で、市場への対応が十分可能
※健康への影響面: 消毒作業を考えたとき、またハウス内で農薬を嗅ぎながらの作業環境を考えたとき、野外の方が遙かに健康に対する安全性が高い
......................................................................

Q:いま、農業経営は厳しいと聞いているけど?

A:一般の農家が経営に苦しんでいる大きな理由の一つは、農業用機械などに多額のコストを掛け過ぎているからです。
  しかし一方で、日本の食料品における物価水準は国際的にも極めて高く、
  ブラジルと比較した場合、肉類で約10倍、野菜類で約5倍の高さです。
  つまり言い換えれば、日本の市場は非常に魅力的なマーケットである、ということです。
  このことは、中国やアメリカから大量の農産物が日本に輸入されていることからも証明されています。
  ですから生産に掛かるコストを下げれば、農業で十分に食べていける計算が成り立つのです。
  私たちの水耕栽培技術は、原理だけで生産する低資本、低コストのシステムです。
  高価な農業用機械は一切用いません。
  だから自信を持ってお勧めできるのです。
  (→Q「具体的に、従来の農業と比べてどこが有利なの?」)


Q:天候不順などで収穫ができなかったら大損になるのでは?

A:万が一に全滅したとしても、そもそも投下するコストが違いますから、
  たとえば土耕で全滅するよりも被害はかなり少なくて済むわけです。
  あるいは寒冷期にハウスがない分だけ、ちょっと成長が遅れますけど、
  ハウス建てるのに一体いくら掛かると思いますか?維持費に年間いくら掛かりますか?
  収穫期は1年に少なくとも5回ありますので、リスクとしては損したとしても最大で2か月分です。
  新しく苗さえ用意してあればまたすぐに生産スタートできます。
  つまり、最小限の被害ですぐにやり直しが効く、ということです。


【販売】

Q:販売方法は?

A:当面は市場を通した従来の流通ルートでの販売となります。
  ただし将来的には消費者への直接販売(直販)を目標にします。
  直販は生産者と消費者の双方にメリットを生みます。
   ・余計な(不要な)包装資材を使わない
      →〔消費者〕家庭ゴミが減る
      →〔生産者〕包装のコスト(人件費、包装資材費)を削減できる → 消費者に安く販売できる
   ・仲買手数料を省ける
      →〔生産者〕消費者に安く販売できる
   ・規格外の産物(大きすぎる、小さすぎる、形が悪い)も販売できる
      →〔消費者〕品質に問題なければ大きさの違いは関係ないし、安ければ大歓迎
      →〔生産者〕早く出荷できれば回転も良くなり、余計な消毒の回数も減る → 消費者に安く販売できる
  直販を実現させるには、生産者が増えて、ある程度の数量を出荷できる体制をつくる必要があります(スケールメリット)。
  ですから私たちはまず第一に、このシステムで生産する人が増えて欲しい、と考えています。

  
Q:スーパーで安い中国産の野菜がたくさん出回ってるから、せっかく作っても売れないんじゃないの?

A:必要最小限のコストで生産するシステムですから、市場までのトータル・コストで十分負けない要素があります。
  例えばネギ一束10円でも赤字になりませんから、中国産と十分競争が可能です。


【環境面への対策】

Q:いま、環境問題も大きなテーマの一つだけど?

A:原理だけで生産しますから、環境に対する負荷が少ないシステムになっています。
   ・水を循環させるシステム → 無駄な水資源を使わない
   ・必要最小限の電力で生産 → 無駄な電力を使わない
   ・農業用機械を使わない → ガスやオイルの燃焼などで空気を汚さない
   ・設備の上だけで生産(土で直接生産しない)→ 土壌を汚さない
   ・設備はリサイクル材料を使用しても造れる、撤去する場合でも廃材(ゴミ)が少なくて済む
     (→Q「具体的に、従来の農業と比べてどこが有利なの?」表2)
   ・(将来の目標)直販で余分な包装資材を削減し、家庭ゴミを減らす(→Q「販売方法は?」)


【施設】

Q:新しく施設を設置する時も、リサイクル材を使うの?

A:施設を新規に購入していただく場合には、もちろん施設資材は新しい物を使います。
  リサイクルというのは、一度撤去しても資材は再利用できる、ということです。


【営農対象者】
  
Q:元サラリーマンで農業の経験がないのですが?

A:企業や役所、団体などで勤務されたサラリーマンの方、自営業の方は、
  長い社会経験で培われた「管理能力」「経営能力」を身につけています。
  このシステムはマニュアル化された管理栽培ですから、そのような方に最適なのです。
  実際、ブラジルにおいて本システムを導入し発展されている農家は、農業は初めて、という方ばかりです。


Q:本当に身体に障害がある人でもできるのですか?

A:地面でする作業ではありませんから、ご自分の一番楽な姿勢で作業ができるように台の高さを調整すれば、  
  車いすの方でも簡単に作業ができます。
  台は大人の手が隅々まで十分届く広さに設計されています。


Q:どうして中高年や障害者、高齢者に向いているの?

A:食糧生産というのは国として考えれば重要な産業です。
  その中で、そのような産業を担えるということは、立派な誇りを持てる事業ではないでしょうか?
  農業がいま国内総生産の2%にまで縮んでるということは、農生産やってる人たちがその分いないわけで、
  いくらでも、何人でも、まだまだ十分に労働力を吸収できるスペースがあるはずだと思います。
  ですから失業されてる方、および、高齢者や障害者で仕事のない方たちも充分活躍する場として考えられる仕事だと思うのです。
  その方法を提案したい、と私たちはこのプロジェクトを通じて考えています。



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