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たこ焼きマンが行く
     番外「おにぎりポロリン、スッテンテン」  (最終更新日 : 2005/09/16)
準備篇 [全画像を表示]

準備篇 (2005/08/24) (前説)

水曜シネマ1.jpg
これが「水曜シネマ」の宣伝ビラだ!
 ブラジル日系社会を代表すると言われる文化協会(文協)の創立50周年記念事業の一環として、2005年8月3日から毎週水曜日の正午過ぎに「水曜シネマ」というイベントが東洋街にある文協大講堂で開かれることになった。映画通の日本人の布施さんという方が個人的な趣味で持っている日本映画のDVDを、一世の爺っちゃんや婆っちゃんたちに見てもらおうとの趣旨に賛同。「どうせなら、講堂前にあるサロンで食べ物の店を出して、より活性化を図ろう」と新聞社の案内に来社した関係者と話しが盛り上がった。その際、1号がかねてから構想を膨らませていた「おにぎり」の販売計画を試してみようと密かに心に決めた。「まあ、無理かもな」と思いながらも文協副会長の小川さんに確認したら、「ぜひとも、やってください」と言う。「それやったら、ナニワ(ホンマは泉州です)のド根性見せたらぁ(そんなにイキる必要もないんですけど)」と1号が立ち上がったのだった。

 1号がイメージしていたのは、大阪の地下街や東京の八重洲あたり(東京のことはよく知りませんが)で若い娘さんが販売している各種多様なオニギリだった。しかし、実際にはオニギリをあまり握ったことさえない。そこで助っ人として、ソグラ(義母)と嫁はんに手伝ってもらうことになった。

 「自分が食べるならまだしも、お客さんに売るなら、おにぎりの大きさを一定にし、衛生面にも気をつけなければならないよ」との嫁はんの言葉に、プラスチック製のおにぎりの型抜き(正式名称は不明)をまずは東洋街に買いにいくことに。同じ型のものを2、3件見回り、一番安い店で購入。

 「これや!これでんがな。これさえあれば、おにぎりなんぞ、ナンボでも作れるワイ」と1号は思っていたが、甘かった。

 最初の挑戦であるため、売れ行きが分からない。遊び感覚ではあるが、商売である以上赤字を出さないために、販売個数を制限しなければならない。しかし、実際には制限どころか、思っていた以上に米を炊く作業に時間がかかることが分かり、一日に多数のおにぎりを作るのは無理だったのだ。

 たまたま、たこ焼きマンのアジトにあった炊飯器を笹井さんの許可を得てもらい受けていた。実はこの一升炊きの電気釜は日伯毎日新聞(現:ニッケイ新聞)男子寮時代に松本(1号)たちが使っていたもので、2号(現在はアマゾン地域で生活している篠崎くんのことです。久々の登場)が使っていた4合炊きの炊飯器と交換。2号が業者に依頼して、ハゲた部分のテフロン加工をもう一度やり直させたシロモノだった。

 1号宅にはこうして今、一升炊きと4合炊きの電気釜が2台ある。当日の朝はこの2台をフル活動させることになったのである。

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 2005年8月2日(火) 確か晴れ  

(準備)

 上映会の前日、我々おにぎりマンは、米とおにぎりの脇に沿える漬物の原料となる白菜、ニンジン、キュウリなどの野菜類を買いに東洋街に。普段、「米なんぞ食えれば良い」とばかりにコロニア(日系社会)で売っている一番安い銘柄を買っているが(以前はセスタバジカ=基礎食料品セット=に入っているブラジル米に、クズの餅米を多少混ぜて食べていた貧乏時代もあった)、「やはりお客さんに食べてもらうとなると、多少なりとも品質の良いものでないと」と、少々レベルアップ。漬物用の銀紙もついでにスーパーで買った。

 「どうせなら、利益の出る飲み物も売ったらいいよ」との嫁はんの助言により、清涼飲料水のグァラナ、コーラやアグアミネラル(ミネラルウォーター)も1ケースずつ購入。

 「まあ、売れんでも自分らで飲めばエエしな」と自分を納得させ、普段から「ケチクソ!」と言われている1号にしては珍しく、たこ焼きマンでさえ売ったことのなかった飲み物にも手を出すことになったのだった。

 昼からは仕事の合間を見て、アジトに置いてあったたこ焼き用の「ハンバーガー皿」(04年日本祭り準備篇参照)をとりあえず100ケース分、持ち帰ったのだった。

 準備も整い、「ハテ、それにしてもどのくらいの量を売ったらエエんかいな」と1号はソグラたちに相談し、「まあ、とりあえず初めてで売れるかどうかも分からんし、30ケース分(1ケース2個入り)も作ったら上等ですよ」と、いつもながらに短絡的に決めた。
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思い通りにケースに収まった「おにぎり」

 
 まずは4合ほど飯を炊き、1合でどのくらいの個数ができるかを確認。1合で3個ちょいができることが判明。いつもながら不得意な計算を行い、18合炊けば、何とか60個はできることが分かった。

 本番を前に、実際に飯を炊いておにぎりを作ってみる。ソグラに手伝ってもらい、2個(1ケース分)を「ハンバーガー皿」に入れてみる。ピッタシ。海苔を細長く切って、おにぎりに巻く。中身は迷ったが、結局は何も入れず、多目にまぶした塩と海苔だけのシンプルなものにした。銀紙に少量の漬物を乗せ、おにぎりの横に添える。見た目にも海苔おにぎりに、漬物の青や柿色の色彩が映える。

「やった。思い通りや。これはイケるで」と1号はほくそ笑み、翌日の本番に備えたのだった。(つづく)


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