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宇江木リカルド作品集
     詩集「反転の幻想」  (最終更新日 : 2003/05/23)
そんなつもりではなかった

そんなつもりではなかった (2003/05/22) いやはや人間社会のなんという煩わしさ
コロニア社会にも大勢
お山の大将になりたい人たちがいたとは
人間社会とは縁を切ろうと考えて
ブラジルにきたのだけれど
そういうわけにもいかなくて
ついつい入った文芸世界
古い移民が先輩顏するのは当然として
詩を書く人まで師匠面する
あいつはうるさい奴だから
担ぎ上げておけばおとなしいと
御輿に乗せられて上機嫌の男が
新入りの私をいじめにかかる

おお師よ
私はあなたの頭を利用して
踏みつけて頭角を現すつもりだ
私は悪辣で残酷で師を師とも思わない
師を敬い尊ぶ精神を持ち合わせない
師の頭は踏みつけるためにあるものと思っている
恩義などという道徳観のあることは知っていても
それを蹈襲するつもりはない
弟子は師への反逆精神を養うしか
師を乗り越えてゆくことはできないのだから
師は弟子によって暗殺されるための存在
師よこの厳然とした現実を許されてあれ


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