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宇江木リカルド作品集
     詩集「反転の幻想」  (最終更新日 : 2003/05/23)
私はいったい何者なのか

私はいったい何者なのか (2003/05/23) ガラスとコンクリートの密林の
溝に落込んで藻掻きながら
私はすべてを肯定できず
呪咀の言葉をぶつぶつ吐き出しながら
否定しつづける泡のなかに
自らの巣を作ろうとしている

暗転

それは嘘、嘘、
うそ寒い自虐趣味
悪趣味な悪役をかってでて
自己満足の精液を垂れ流しているだけ
ほんとうは気弱な落伍者のつぶやき

暗転

なに言ってやがんでぇ
一言いわずにおれるもんか
こんな汚ねえ世の中を
上品ぶってええ格好して
なにがエリートだい
尻嗅いでみな糞くっつけてんじゃねえのぉ
臭えよ

暗転

そんなに破れかぶれに怒鳴り散らしたりして
みっともない
すみません
人のことをとやかく言うほど
偉くはないんですから
いい加減におとなしくすべてを肯定して
花咲き乱れ
小鳥さえずる
少女趣味な詩でもつくって
明日の世紀を待ちましょう

暗転

明日という日があったんですか


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