6・9 9匹の犬が・・・ (2016/06/24)
家に飼っているダックスフンドが10歳を越え、新しい仔犬を買ったのが去年のことだった。今、息子の家にいる雌犬と掛け合わすためにブラジリアン・フォックスの雄が欲しかった。初産はせいぜい生まれても1,2匹だろうと甘い皮算用をしていた。あと1匹くらいなら、ダックスがいても飼える、と思っていた。今の僕には犬がいない生活は考えられない。もしダックスが逝ってしまったら・・・、そんな考えが雄のフォックスを買うことを決意させた。 最近サンパウロもペットブームで人気のフランチ・ブルドッグやポメラリアン種の価格は軒並み上昇し10万を軽く越えた。フレンチ・ブルドッグが欲しかったがとても手の届く額ではないし、フォックスの仔犬が欲しかった。ネットを検索し、やっとたどり着いたのが、獣医が経営する犬農場で産まれた仔犬であった。名前をサスケと名付けた。うちの代々の犬には、ニンジャ・アニメに出てくる名前を付けることにしている。ちなみに、雄犬ダックスはニンジャ、雌犬はアズミ。そして雌のフォックス・パウリスチーニャにはサクラと名付けていた。 写真ものっていたし獣医の農場だから、信用できるだろうと思っていた。しかしその考えは甘かった。ここはブラジルである。商売人を信用してはならない。 仔犬の頃は、フォックス・パウリスチーニャと変わらなかった。しかし、成長するにつれ、鼻が長くなり、顔つきも変わっていった。大きさも雌犬を超えた。6か月後には、フォックス・パウリスチーニャもどきの犬になってしまった。仔犬を買った時には、この獣医から犬の血統書まで渡されていたのに、この始末である。知り合いの獣医によるとブラジルの犬の血統書はまったくあてにならない、とのことをきかされた。どうやら、フォックス・パウリスチーニャにビーグルの血が混じっているようである。 買った獣医に文句を言おうかと思ったが、6か月もたち慣れた犬をいまさら返せない。息子にもすっかり慣ついていたので文句も言う気にならなかった。しかし、もうブラジル人は信じない。 そして生まれたのが、8匹の仔犬たちである。生まれた翌日1匹が死んでしまったが、あとの7匹はすくすくと育っている。鳴き声が煩い、仔犬がいるので仕事にもいけない、などとあまりにも不平不満をいうので、結局、両親と7匹は僕のアパートに引き取った。 今、合計9匹の犬と住んでいる。狭いアパートが、もう犬だらけである。生まれた仔犬たちは、すべて里親にだしたいがこれからいったいどうなるのだろう。
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