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伯国東京農大会
     お便りの紹介  (最終更新日 : 2010/01/13)
東京農大での生活 出海ウィリアン誠 [画像を表示]

東京農大での生活 出海ウィリアン誠 (2006/12/11) 昨年の夏まではブラジルに帰国することを少ししか考えたことがなかった。帰りたいという気持ちがありながらも、航空費用を考えてしまうと、もう少し我慢できると思っていた。しかし、その年の秋には大きく体調を崩して、両親へ対するサウダーデが大きくなった。このことをきっかけに帰国することを決断した。
 東京農大では、毎朝6時半頃起きて、キャンバス内清浄のバイトに行く。バイト後、授業へ行く準備をして大学で講義を受ける。ときヌき、遅刻することもあるが、欠席したことがない。だが、先生の話が難しいときは、稀に授業中に軽いいねむりをする。しかし、いつも一緒に座っている日本人の学生に聞いたりなどして、講義を受けている。大学では留学生以外に日本人の友達もいる。そして、ときどき彼らと飲んだりもする。
 しかし、寮生活となれば話は違ってくる。寮内では相部屋が基本なので、国の違う2人が共同生活をしなければいけない。私が1年生の時には、自分勝手が激しく、寮のルールをいつも無視していた学生と相部屋だった。その時期は毎日寮に帰りたくなかった。だが、結局彼は退寮になり、私は楽に生活することができるようになった。そして、2年目と3年目にはもっと社交的な人と共同生活をすることができて、楽しく過ごせている。
 そして、他国の留学生には仲の良い友達がたくさんいて、ときどき飲んだり、遊んだりする。特に、1年生の頃には飲んでいた。あの頃は時間もたくさんあって、勉強も簡単だった。だが、2年生になると、時間が少なくなり、彼らと会う機会も少なくなった。この年には、1週間の授業時間が多く、1番辛い時期だった。3年生になれば少し楽になれると思ったが、期待がはずれた。授業時間が多いうえに、専門科目が増えて、より難しくなった。だが、それらの専門科目はとても面白く、嬉しく講義を受けている。

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竹田パトリシア、出海ウィリアム、大家ロドリーゴ、伊藤ゆみ、尾崎ひろみ、岡谷大地、本田カロリーネ(向かって左から)













東京農業大学での活動

お詫び

 私は東京農業大学ブラジル人特別留学生を代表する、生物企業情報学科3年生の出海ウィリアン誠ナす。長らくの間、連絡もせず大変申し訳ありませんでした。私たちは東京農業大学ブラジル支部に大変ィ世話になったこと、そして、なっていることを決して忘れていません。しかし、日本での留学生としての大学生活は思ったより厳しいものでして、勉強や生活でいろんな難しい点が存在して、時には大変苦労をしています。私たちは日本での勉強や生活をいち早く取り入れるため一生懸命集中した末に、それらの難点を乗り越えてきました。そのため、ブラジルにいる先輩たちにこちらの状況を伝えることを忘れてしまいました。約束を破ってしまったことを深くお詫び致します。

活動内容

 ここに記載する私たちの東京農業大学での活動は大まかにまとめたものであり、もっとも重要なものだけを取り上げたいと思います。
 まず、私たちの農大で一番大事な活動はやはり勉強です。入学してすぐ、まだ日本語が不慣れな感じがする時期に講義が始まり、とてもついていけない感じがしました。これは日本語に不自由しない留学生でも、感じることだと思います。ですから、日本語があまり得意でない学生にとっては、とても大変なことだと思います。それに、日本語だけの問題ではなく講義自体が難しく、場合によっては、日本の学生にとっても難しいこともある。しかし、新しい生活や勉強スタイルに慣れてきて、日本語も少し伸びてきたころには講義が少し聞き取りやすくなって成績も徐々に上がっていきます。
 次に大事な活動としては、やはり他国の留学生や日本人の学生との交流です。私たちは講義などで自分の国のことをクラスに発表したりする機会があり、そこで自国に対するいろんな情報を学生たちに伝えたりします。ブラジルという国の生態学のことなどを先生や学生にいろんな形で聞かれることがあります。
 そして、毎年2年生が必ず行かないといけない実地研修、この場合は海外実地研修で、ブラジルを希望した学生にブラジル・ポルトガル語を教えています。今年も4人の募集した学生がいて、彼らに一生懸命ポルトガル語を教えているところです。語学と同時に私たちはブラジルに行ったら使えそうな情報も教えています。
 その他に、勉強と両立される活動は、毎年開かれている「世界学生サミット(ISS)」で、ここでも私たちは活動を行っています。このサミットでは毎年、世界各国から招待された東京農業大学の姉妹校の学生たちが参加して、前年度に決定されたテーマに基づいて各国の「食と農と環境」について討論する協議である。私たちはこの協議の討論に関わる諸作業やブラジルの環境問題の現状をポスターという形で発表しています。そして、今年卒業された先輩は昨年度の世界学生サミットの会長を務めたという実績もあります。

最後に

 今回、私が書いたこの文書は、全体の活動としてまとめたものであります。個人の活動内容については深く書いていないので、少し分かりづらい部分もあると思います。しかし、私も3年生である以上、時間的に一人ひとりの話を聞く余裕があまりませんでした。迷惑をかけまして、どうもすみませんでした。次回、もっとゆっくりとみんなの話を集めて、もっといい手紙を書きたいと思います。
 私たちは、これからも大学や日本語の勉強に励んで、卒業時にいい収穫になるようにがんばりたいと思います。そして、私たちは、ブラジルにいる先輩たちに大きく感謝しています。この機会を下さって、誠にありがとうございます。


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