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11月19日(水)の記 赤い大地の仲間たち (2025/11/27)
赤い大地の仲間たち ブラジルにて
在サンパウロで、やはり長年にわたって佐々木神父にお世話になっていた邦人の知人が葬儀に参加したいのでロンドリーナ行きの夜行バスでこちらに来るという。
僕より年配の女性で、地理感覚はかなりきびしい人。 よく思い切ったものだ。
バスターミナルから僕の泊まっているホテルまでタクシーで来ると言うが、そうもいかず、ターミナルまでお迎えにあがると連絡。
「町が見えてきたので、そろそろ到着」のメッセージが午前6時前に入る。 予定時間より早いが、待たせるわけにもいかない。
して、バスターミナルで待つこと小一時間。 彼女の見た町は、ロンドリーナより手前の町だった。
こんな調子で…
僕は午前中、ロンドリーナで気になる古本屋に行ってみた。 SNSで知り、この店に来るためだけにロンドリーナに来ようかと思っていた。
期待以上の店。 げんなりするほど、本がある。 店員がいちいち楽しい。 泊りがけで、何回かに分けて訪ねるのがいいかも。
佐々木神父のお恵みを感じる。 佐々木神父の蔵書もそうとうなものだったなあ。 移転を前提に、好きなものを持って行っていい、と言われたことがある。 控えめに、数冊いただいて。
血肉になる本をちょうだいした。
「連れ」とは別々にバスでコルネリオ・プロコピオの町へ。
午前中に町のカテドラルに佐々木神父の遺体が到着。 葬儀のミサは午後4時から。 まずはご遺体、そして知人らに挨拶。
ミサ後の埋葬もあるので、長丁場だ。 タクシーの運転手に聞いていた食堂に行ってみる。 昼のみの営業で、そろそろカンバンだ。 「量り売り」のシステムだが、どの料理もおいしいのに驚いた。
至近の自然史博物館ものぞいてみる。 旧駅舎を改造。 地元で有名な剥製コレクターの提供とな。 ブラジルの四つの生態環境を再現。
小粒だが、タダである。 日本だったら…
いちいち佐々木神父のお恵みを感じる。
カテドラルを埋める列席者のほとんどが、佐々木神父とどういう関係だったか僕にはわからない。 僕の知る神父さんの関係、業績はほんのわずかであることを痛感。 パードレ・ササキというのは何人もいてはたらいていたのでは、と思いたくなる。
佐々木神父が創設して運営、手放すことになった「フマニタス慈善協会」のことなど、不明がことが多かった。 想わぬかたちで関係者から直接、話を聞くことになった。
これも不思議である。 佐々木神父は「摂理的」という言い方をしていたなあ。
連れと、長距離バスを乗り継いでサンパウロに向かう。
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