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     2006年ゲスト・アーカイブ  (最終更新日 : 2007/01/06)
Vol.051「丸山翁から見た円売り事件と音楽」 丸山昌彦さん

Vol.051「丸山翁から見た円売り事件と音楽」 丸山昌彦さん (2006/10/19) 放送:2006年10月14日(土)生放送はブラジル時間10:03 ~ 12:43(2:39) 日本時間22:03 ~ 00:43(2:39)。ダウンロードはゲストコーナのみの1時間36分36秒です。
出演:丸山 昌彦(北海道出身・92歳)、細川多美子(レギュラーゲスト)、大久保純子、高橋 晃一(協力)

誠に残念ながら、2007年7月23日、丸山氏は93歳でお亡くなりになりました。貴重なお話が聞けて、大変よかったと思います。故人のご冥福を心よりお祈り申し上げます。


「円売り事件」(※注1)に関する最後の生き証人、真相が聞けるのでは?と細川と大久保がご自宅まで押しかけてインタビューしてきた。丸山さんは当地では有名な音楽関係の巨匠。Ordem dos Musicos do Brasilという音楽協会の代表者でもある。
 もともと日本でも松竹に入社し、無声映画の音楽も担当。しかし鉄道員であった父親に反対され、「海外でなら、音楽ができるのでは…」と思い、20歳の時、単独ブラジルへ渡った。
 ちょうどブラジルが「勝ち組負け組闘争」(※注2)で明け暮れる中、日系人にとって最後の自分たちの銀行である「南米銀行」に勤務。ブラジル各地の日系人から預金を収集して回ったことから、当時を知る人の貴重な証言である。
 退院後、間もないとは思えぬほどの元気な姿で2時間以上にも及ぶインタビューに溌剌とお答え下さった。「円売り・勝ち負け」の真相はいかに!
 最後まで音楽が丸山さんを助け支えてくれたと語る92歳の翁。
 生放送中のチャット仲間の結論としては「真相は闇の中」というものが多数を占めたが、それでも生きた証言の1つであることに間違いはない。


(※注1)「円売り事件」
第二次世界大戦後、ブラジル日系社会の混乱に乗じて、一部の人間が価値の無い旧円を日本が勝ったと信じた人々に売ったとされる事件。

(※注2)「勝ち負け闘争」
同じく戦後の情報が錯綜していたブラジル日系社会において、日本が戦争に勝ったと信じる「勝ち組(=信念派)」と、負けたと認識する「負け組(=認識派)」による10年にわたる抗争。多数派の勝ち組の中から「臣道聯盟(しんどうれんめい)」と名乗る若き特攻隊も現われ、戦後何年かは負け組の人が殺される事件が起きている。


それでは聴いてみましょう。
http://brasil-ya.com/radio/20061014.mp3


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