酬い (2003/05/22)
私がひねくれた詩を書くのは 生まれと育ちによるもので 性格だからどうしようもない なにしろ右手がまず 母の膣からでてきたというのだから あまり字を知らない幼児にして すでに書くことが好きだったし 目の玉が最後に 母の膣に居残りたいと駄々をこねたというのだから 世の中を歪んで見るのはどうしようもない いわゆる逆子なんだ 片眼が生まれたときから視力が不足 片側ばかりの寝癖がついて頭は歪んでいるし 臆病者で 泣き虫で アカンタレといわれてきた私だから 世の中を儚んで反抗心を増大させ 働く意欲は皆目なくし 心が梅毒に罹って鼻欠けになって崩れて 懶惰な日々のなかで 嫌がらせの詩を書いて 嫌がられるのを楽しんでいるのだ 親の因果が子に酬い と 親の責任になすりつけて 私自身が良い子になるつもりはないけれど 歪んだ詩を書くのはどうしようもない
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