移民百年祭 Site map 移民史 翻訳
南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
9・30 ブラジルの宗教 [全画像を表示]

9・30 ブラジルの宗教 (2009/10/01) 写真を撮りながら、セントロを歩いていると、アニャンガバウー広場で白装束を着た人々の行進にぶつかった。女性はバイアーナと呼ばれる、アフリカ系の黒人女性たちがバイア地方できる白いドレス、男性はアフリカ系の人々がよく身に着けている上下の白い服やつつのような服を着ている。こうした行進などでは写真を撮ってもまず文句は言われない。十数枚の写真を撮らせてもらった。ただし、この辺は非常に危ない所なので、前後左右はよく気をつけて、危なそうな奴がいないことを確かめてである。
 おそらくウンバンダと呼ばれる宗教だろうと見当をつけていたのだが、聞くとやはりウンバンダとカンドンブレの人々の行進とことであった。ウンバンダは、キリスト教、アフリカの宗教、ヨーロッパの魔術やスピリティズム、インディオの信仰などが組み合わされ18世紀ごろにできた宗教らしい。カンドンブレはウンバンダとほぼ同じような宗教であるが、中心地はバイーア州、1830年に組織化された。ウンバンダは白人系の信者が多いのに対し、カンドンブレはアフリカ系黒人の信者が多い。
 随分前に、日本から来た舞踏グループが、ウンバンダの集まりに参加することになり、そのグループに張り付いて取材していた僕も一緒に参加させてもらったことがある。最初は信者たちと一緒に踊ったりお祈りをする予定であったが、舞踏グループの人々の、半裸に白塗り、黒マント姿があまりにも悪魔的でおどろおどろしいものだったので、一緒に踊ったりするのを拒否されてしまった。それには、ちょっとがっかりしたが、鶏の霊が入って鶏さながらに動きまわる人や、ヘビの霊が入り、床でのたうちまわる人がいたり、非常に興味深い体験であった。
 ブラジルではいろんな宗教や文化が交じり合い、融合し、独特なものを生み出している。それだけに、ちょっと常識では考えられないことがあったり、奥深く興味がそそられる世界ではあるが、単なる好奇心では近づいてはならない世界だと、僕自身は思っている。

DSC_1094.jpg
写真のような白いドレスをきた女性をバイアーナと呼ぶ。カーニバルにもバイアーナと呼ばれる主におばさん達が参加するパートが必ずある。こちらのバイアーナの服はきらびやかで色とりどりあるが、デザインや形はほぼ同じ。この白い衣装はバイア州ではお祭りなどでよく着る民族衣装である


ka-nibaru.jpg
カーニバルのバイアーナ


前のページへ / 上へ / 次のページへ

楮佐古晶章 :  
E-mail: Click here
© Copyright 2024 楮佐古晶章. All rights reserved.