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     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
8・29 住民会議 [画像を表示]

8・29 住民会議 (2015/08/29)  今のアパートに住み始めて、もう10年以上経つが、1度も建物の住民会議に出たことがなかった。今日はシンジコ(建物責任者)を投票で決める日だったので出席してみた。
この建物のシンジコも3期目を迎える。ブラジルでこういった責任者が長くつづけるとロクなことがない。管理費の横領、住民にたいする横暴など悪いことをし始める。今のシンジコも建物の必要機材を買うのにだんだん金遣いが荒くなってきたような感じがする。住民への対応も横着になって評判も非常に悪い。彼を引きずりおろすために、1票を入れたいと思っていた。
会議場にいくと、20人近くが集まっていた。この建物は大きいので約500アパートがあるから、わずか4%しか参加してないことになる。今まで僕も1度も参加していなかったから何もいえないが、これではやりたい放題である。開始予定時間の30分を過ぎた頃に住人が集まり始め、最終的に派60人ちかくになった。それでも全体の10%だから少ない。
残念なことに現シンジコ以外、候補者がなく、自動的に彼がまたシンジコとなった。非常に残念だ。
驚いたことに、今日の議題について書かれた書類は配布されなかった。参加者の独りが、シンジコの給料と管理会社へ払う金額はいくらか、聞いた。シンジコの給料はなんと6500レアル。日本円で約26万円だがブラジルの感覚で言えば65万円、銀行の支店長ほどの給料だ。この建物を管理している会社の人間が管理費については「ちょっと覚えてないので、以前郵送した紙にかいているので見てください」と言った。明らかに嘘である。覚えていないはずがない! 
管理会社の司会者が来季は10%管理費もシンジコの給料もあげる、という。決議は、「いですか?」と聞くだけ。反対の人は? などと聞かない。誰も反対の意をあげずそのままあっさり通ってしまった。10%という数字がどこから来たかという説明もなかった。もう管理会社のやりたい放題である。お金のことに煩いブラジル人が何も言わないことに驚いた。誰も何も言わないということは、この数字が正しいのだろうか? その辺がよく解らなかったので僕も何も言わなかった。ブラジル人の会議にでたのは初めてだったので勝手が全然わからなかったこともある。後に友人に聞くと、彼の参加する会社の会議でも議題紙などはないとのことであった。それが一般なのか僕にはわからない。
アパートに帰る時にエレベーターに乗り合わせた知人に聞いてみた。
「シンジコの給料が6500レアルなんて、凄いね! もらい過ぎなんじゃない?」
「この建物にはいろんな人間がいるから、それくらい払わないと誰もやらないよ」
と言う。どうやら僕の考えは一般的ではないようだ。

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僕のアパートがある建物


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