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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
11・17 「土人」 発言

11・17 「土人」 発言 (2016/11/16) 前知人を含む9人が2200万レアルの汚職贈賄で逮捕され、給料遅延などで貧窮する市民は怒りに燃え、議会や前知事のアパートに押し寄せた、と言うニュースがTVをつけると飛び込んできた。
給料が遅延し貧困生活を強いられている市民が怒るのも当然である。さらにTVを見ていると、警備している機動隊員2人が職務放棄している画像が流れた。人々からは「よくやった、おめでとう」などの声をかけられていた。僕も勇気ある行動だと思うが、この機動隊員は今後どうなるのだろうか、思わず心配してしまった。「土人」発言した日本の大阪府警の警官とはえらい違いである。デモなどの写真をよく撮りに行くが、ブラジルの機動隊の声を聞いたことが無い。せいぜい、指導官が指令を発するくらいである。
日本の「土人」発言の記事やコメントをFBなどで読んだ。そのひとつに「反対派の周囲はもっとひどいことを言っているだろうね」などというコメントがあった。機動隊や警官隊が、「声をはっしないこと」というのは世界では当然なことではないだろうか? ヤクザ映画の喧嘩シーンではないのである。後進国ブラジルの機動隊でさえ、周囲にどんなことを言われようと言い返したり、声を発したりしないのだから。機動隊員は、自分の意志や思想で警備しているのではなく、あくまで仕事である。日本では、声を発しないように教えられていないのだろうか?
こんなことは、機動隊の基本であるとは思う。それが、こういう警備に慣れていない府警であろうと、指揮官は最初にきっちりと義務付けなければいけないと思う。もっとも、知事がそんな隊員に対して、「ご苦労様」、と知事名でツィートしてねぎらいするくらいであるから、そんなことはしていないのであろう? 日系人の友人に、「隊員はまだ若いから、「土人」という意味も、それが差別語だということも知らないんじゃない」、と言われたが混乱している時に、何も知らずに「土人」なんて言葉を発するだろうか? 隊員は戒告の懲戒処分を受けたそうだが、あくまで形だけでほとんどなにもされていないのではないだろうか(良く知らなかったので調べると、「懲戒処分として戒告・減給・停職・免職の4種類があり、戒告はこのうちもっとも軽い処分で、それ自体は単にしかりおくだけであるが、戒告処分を受けると、昇給延伸されるのが普通である」)。松井大阪府知事や鶴保庸介沖縄北方担当相の発言を見ていると、日本も政治家がひどいとつくづく思う。
 


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